その帰り道
廊下でばったり健太郎くんに会った
健太郎くんは私たちに気づいて近づいてくる
私は急いで席を外した
果耶のこと応援したいしこうするのが1番いいと思ったから
清原果耶 side
やばい、この気持ちがバレたらどうしよう...!
清原果耶 side
今の...なに?
俺じゃなくて新田先輩とか杉野先輩とか狙った方がいいって
私の気持ち...まさか気づいて...?
昼休みになって私たちは屋上に向かった
でもそこにはまっけんはいなかった
私たちがそう話していると
隣で
流星くんが聞いた
そう言い残して健太郎くんは行ってしまった
私と果耶はお互いの好きな人が居なくなって
その後落ち込んだ気分を隠せなかった
放課後
果耶と別れて私が帰ろうとカバンを持つと
隣の席の賢人くんが話しかけてきた
私がふざけて賢人くんのおでこに
手を伸ばすと
賢人くんは思いっきりのけぞった
私が教室から出ていこうとすると
謎の宣言をされて私の前を歩く賢人くん
...もしかして、一緒に帰ろうってこと?
私は苦笑してあとをついて行った
その様子を見ていた人が
部活中の果耶は...
そう言っておつかいを頼まれ、果耶は校舎に戻った
テニスボールをもって校内を歩いて戻っていると
保健室の前を通りかかった時
何か声が聞こえた
誰かいるのかと思い少し覗くとそこには
健太郎くんと保健の先生の姿が...
果耶は咄嗟に身を隠した
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。