昼休み
私たちは屋上に行かず教室でご飯を食べることにした
なんだか今は...
まっけんと顔を合わせたくなかったから
私は食べ終わったあと、
果耶を残して教室から出た
なんか...1人になりたかった
果耶に言われたこと、ちゃんと考えたかった
まっけんのことが好きな私は...
そんなに辛そうに見えるのかな...
私は図書室に入った
あの傘を持って
私は図書室の中をとりあえず歩いてみることにした
なんか...すぐに人に会いたいわけじゃなかった
あの子に傘は返すつもりでいたけど、
すると
後ろから千葉先輩の声がした
私が振り返ると
そこには千葉先輩の姿が
なんだかその口調の千葉先輩が
昨日とは違う人に見えた
怖かった
私が言い捨てて走り去ろうとしたその時
千葉先輩は私の腕を掴んでいた
そう言って私が千葉先輩の手を振り払おうとしても
強い力で握られていて
私は逃げることが出来ない
どうしよう、誰か...!!!
そう思ったその時
誰か知らない男の子がそこにいた
その子はそう言いながら近づいてきて
千葉先輩の手を私から離した
周りを見渡すと
図書室にいる人達のほとんどが
私たちのことを見ていた
千葉先輩は小さく舌打ちして
私とその人の前からいなくなった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。