遥亮くんは笑顔でみんなを見渡した
遥亮くんの笑顔はどこか虚しさを感じさせた
重い空気の中朝食を終えて
部屋に戻る
まっけんのこと...待たないと
ふと、何気なくまだ来ていなかった賢人くんの部屋を
覗きに行った
すると
賢人くんは起きていて
ベットに座っていた
私は賢人くんの部屋に足を踏み入れる
私のことを見て
ベットに逆戻りする賢人くん
そういえば...
私の顔を見れないって言ったあれから
ずっと話してなかったのか...
また心臓の奥が反応した
なに、これ、
賢人くんはそう笑って
私を見た
部屋に戻ると
まだまっけんは来ていなかった
コンコン
ドアを開けるとそこに居たのは
まっけんだった
私は部屋の中にまっけんを入れた
まっけんは私の顔を見てそう言った
え...??
どういうこと...?
私は今何を言われているの...?
途端に頭が真っ白になった
まっけんは...私のことが好きじゃない...?
じゃあなんであの時は...
両思いになって気持ちを確認しあったの...?
この数日間でまっけんの中でなにか変わっちゃった...?
私は変わらずに...
まっけんのこと好きだったのに...
そう思ったら心臓の奥がちょっと痛くなった
まっけんが部屋から出ていくのを見届けると
私は気分転換に外に出ることにした
散歩がてらそこらへんを歩こうと思った
玄関まで来ると
亮くんが話しかけてきた
私の元気がないことを悟った亮くんは
何気なく私の隣に並んだ
亮くんは私がそう言うと
笑顔になった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!