第104話

# 104
2,659
2020/05/11 08:00
横浜流星
横浜流星
あのさ?
流星くんと並んで歩く帰り道


久しぶりに2人で帰るな...
あなた

ん?なに?

横浜流星
横浜流星
...さっきの、図書室でのことだけど
あなた

うん...?

横浜流星
横浜流星
倫也くんって、誰?
あなた

倫也くん...あ、さっきの子のこと、か

横浜流星
横浜流星
あなたが...気になってる人なのかな、って思って
あなた

そういうわけじゃないよ笑 ただ...何してるのかなって、気になっちゃって笑

横浜流星
横浜流星
そっか

倫也くんのこと...


傘返しただけだったけど、


なんか気になるって言うか...


放っておけない感じ?頼りなさそうに見えるし...


支えてあげたいみたいな??


んー、もう分かんないけど...






































その後はシェアハウスにつくまで


他愛ない話をして歩いた









シェアハウスに着くと


私は部屋に向かった







...果耶の言う通り、私にはまっけんは


合ってないのかな...?


今だって、自然に話せる相手は


流星くんだったり...賢人くんだったり...


紫耀、だったり...





紫耀、私のこと今どう思ってるんだろう...?


というか、私が酷いこと言っちゃったからだ


付き合ってなくても一緒に登校したことあるじゃん、とか


...私、最低だ

私がドアを開けようと手をかけると

































坂口健太郎
坂口健太郎
なんか...悩んでるみたいだけど
隣の部屋のドアの前に寄りかかった


健太郎くんがそこにいた











































健太郎くんの部屋に入ると


そこは意外と片付けられていた
坂口健太郎
坂口健太郎
適当に座って
あなた

あ、うん...

坂口健太郎
坂口健太郎
なんか悩んでるって...当たり?
あなた

...うん

坂口健太郎
坂口健太郎
...そっか
健太郎くんは私の方を見ている
あなた

...健太郎くんには私酷いこと言っちゃってると思うのに

坂口健太郎
坂口健太郎
いや、あれは...俺が悪いよ
あなたちゃんは俺に本当のこと言ってくれただけ
あなた

.......

坂口健太郎
坂口健太郎
悩んでるっていうのはさ...
もしかしなくても好きな人のことだよね?
あなた

...それも、ある

坂口健太郎
坂口健太郎
それも?ってことは、他にもあるわけ?
あなた

...かも

坂口健太郎
坂口健太郎
そっか...そりゃあ、大変だ
あなた

なにそれ笑

坂口健太郎
坂口健太郎
あ、やっと笑った
あなた

...え?

坂口健太郎
坂口健太郎
あなたちゃんはさ...
悩むこともあるかもしれないけど、それを自分だけだと思わない方がいいよ
あなた

...それ、あの時も言ってた、

坂口健太郎
坂口健太郎
うん、あなたちゃんだけが辛いわけじゃない
みんな...少しずつ辛いこと抱えてるんだよ
あなた

.......

坂口健太郎
坂口健太郎
俺だって、果耶ちゃんと...あの人のこと、ちゃんと考えないといけない
あなた

...うん

坂口健太郎
坂口健太郎
きっとさ、誰もがあなたちゃんのこと考えてくれてると思うけどね?
あなた

...そんなことは、

坂口健太郎
坂口健太郎
まあ、青春って悩むのが醍醐味ってことでさ...
楽しみなよ、悩むことを
あなた

...意味わかんないけど

坂口健太郎
坂口健太郎
それでいいんだよ
あなた

...うん

私は健太郎くんの部屋を出て


自分の部屋に帰った









誰もが私のことを考えてくれてる...


まっけんも、紫耀も、果耶も...




私も、私のことを思ってくれる人達のこと


ちゃんと考えなきゃ













































コンコン
平野紫耀
平野紫耀
はーい...
ガチャ


あなた

ごめん...突然

平野紫耀
平野紫耀
あなた...
あなた

話したいことがあって

平野紫耀
平野紫耀
...部屋、入って
あなた

...うん











紫耀の部屋に入ると


私は適当なところに座った
平野紫耀
平野紫耀
それで...話したいことって?
あなた

紫耀、ごめんなさい

平野紫耀
平野紫耀
え?
あなた

私、今朝酷いこと言った
付き合ってなくても一緒に登校したことあるじゃん、とか...

平野紫耀
平野紫耀
.......
あなた

紫耀の気持ちも考えずそんなこと言ったの...本当に後悔してる

平野紫耀
平野紫耀
...それは
あなた

紫耀は私のことが好きだって言ってくれた
それなのに...私...

平野紫耀
平野紫耀
もう、いいよ
あなた

.......

平野紫耀
平野紫耀
俺、あの後あなたに邪魔だとか言って言いたくなかったこと言った、って後悔してた
あなた

...え?

平野紫耀
平野紫耀
俺の方こそ、ごめん
あなた

そんな、紫耀は謝る必要ないよ

平野紫耀
平野紫耀
いや、あるよ
俺...今日、菜奈先輩と話したんだ
あなた

菜奈...先輩...

平野紫耀
平野紫耀
あなたに振られて落ち込んでた時も、今朝の事で悩んでた時も...
声掛けてくれて、さ
あなた

...うん

平野紫耀
平野紫耀
実は...菜奈先輩のこと、ちょっといいなって思ってきてるんだ
あなた

...そうなの?

平野紫耀
平野紫耀
うん...こ、これ、誰にも言うなよ!?
あなた

言わないよ笑

平野紫耀
平野紫耀
だから...もう、あなたが俺のことを気にする必要なんてないし、お互い...好きな人のこと、考えようぜ
あなた

...うん、

平野紫耀
平野紫耀
もうそんな顔するのなしな?
私が泣きそうな顔をしていたら


私の顔を紫耀の手が包んだ




...紫耀、ごめんなさい


それから...ありがとう

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