学校に着くと賢人くんはいなかった
紫耀 side
なんで俺といるのに...
俺以外の奴のこと心配してるんだよ...
俺以外の奴のこと...せめて俺が一緒にいる時に
考えないでよ...
賢人くん...
席も隣だし、家も同じなのにちゃんと
話せてないな...
あ!そういえば、誰か好きな人がいるんだっけ?
まっけんのことも気になるけど、
とりあえず悟られないように普通でいなきゃ...!
1時間目が始まっても賢人くんはいなかった
私たちがそう話していると
流星くんが入ってきた
そんなことを話していると
クラスの子に言われてドア付近を見る
するとそこにいたのは
昨日の体育祭実行委員会で一緒だった
野村周平先輩だった
私が先輩に近づくと
そう無邪気に笑う先輩
うわぁ...なんかこの先輩もすごくモテそう...
先輩と別れてからその紙を見る
選抜リレーかぁ...
もしかして、まっけん出たりするのかな...?
実行委員は出ちゃいけないとかあるのかな...
でもでも!
委員会に入ってたってそんなの関係ないよね?
まっけんきっと速いんだろうな...
私は体育祭で走るまっけんを想像して
思わずニヤけてしまった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!