第22話

# 22
5,869
2020/01/28 13:31
その授業をなんとか終わらせ、


帰りの支度をしていると
山﨑賢人
山﨑賢人
あなた
賢人くんが横から話しかけてきた
あなた

なに?

山﨑賢人
山﨑賢人
あの先輩と放課後どっか行くのかよ?
あなた

どっか行くっていうか...ついてこられるだけって感じだけどね...

山﨑賢人
山﨑賢人
健太郎と帰るんじゃなかったのか?
あなた

そう...だから困ってるんだってば...

山﨑賢人
山﨑賢人
健太郎はあなたのことが好きだってことか...?
あなた

健太郎くん?ど、どうなんだろ、私は知らないけど...

そんなことを話していると


教室内で女子たちの黄色い声が聞こえてきた
もしかして...
清原果耶
清原果耶
あなた!真宙先輩...!
果耶の言葉にドアを見ると


そこには真宙先輩がいた
高杉真宙
高杉真宙
ごめん、ちょっと早かったかな?
真宙先輩が喋る度に周りは


黄色い声を上げる
山﨑賢人
山﨑賢人
うっせえな...
高杉真宙
高杉真宙
みんな、静かにお願いね?あなたちゃん、支度できてる?
あなた

あ、はい...

生徒
え、あなたちゃんに用があって...?
生徒
確か昼休みもあなたちゃんのこと呼びに来たよね?
生徒
それ...真宙先輩って...
高杉真宙
高杉真宙
じゃあ、行こっか
私の手を掴んで真宙先輩は歩き出した


私はもうついて行くことしか出来ない
周りのガヤガヤが聞こえなくなるまで


私は下を向いて歩いた

































校門まで来ると
やっと真宙先輩は手を離してくれた
高杉真宙
高杉真宙
ごめん、また乱暴なことしたかも笑
あなた

.....

真宙先輩の悪びれていない態度が


私には私を面白がっているように見えた
高杉真宙
高杉真宙
健太郎先輩のこと待つか〜...
あなた

...真宙先輩

高杉真宙
高杉真宙
ん?
あなた

私のことからかってるんですよね

高杉真宙
高杉真宙
からかってないよ
俺、あなたちゃんは他の女の子とは違うって思ってる.....
あなた

そうやってどの女の子にも同じこと言ってるんですよね?分かってます

高杉真宙
高杉真宙
どうしたの、急に
あなた

それで...こうやって真宙先輩が私のことを連れてきたときみたいに周りの女子から反感買うの、目に見えて面白がってるんですよね?

高杉真宙
高杉真宙
そんなことするわけ...
あなた

私聞いちゃったんです、先輩は遊び人で本気で誰かと付き合ったことなんかないって

高杉真宙
高杉真宙
.....
あなた

黙るってことは認めてるんですよね、やっぱり
...私騙されてたんですね先輩に

高杉真宙
高杉真宙
違う、
あなた

今さら何言っても遅いです...私、健太郎くんのところ行ってきます

高杉真宙
高杉真宙
待って、あなたちゃ...
私は真宙先輩に背を向けて歩き出した


すると真宙先輩が走ってくる音がして


また腕を掴まれる
あなた

やめてください...!

私が逃げようと思い振り払おうとしても


先輩の力が強くて逃げられない





どうしよう...!!
すると
坂口健太郎
坂口健太郎
やめなよ、真宙
真宙先輩と私の間に健太郎くんがいた
あなた

健太郎くん...!

坂口健太郎
坂口健太郎
ごめんね、迎えが遅れた
そう言って私にニコッと笑いかける健太郎くん
高杉真宙
高杉真宙
なんで...
坂口健太郎
坂口健太郎
もともと俺が先にデートの約束してたんだけど?
健太郎くんがそう言うと真宙先輩は私の腕を離した
坂口健太郎
坂口健太郎
じゃあ、あなたちゃん帰ろっか
あなた

あ、うん...!

先を歩く健太郎くんについていく


少し後ろを振り返ると真宙先輩は私のことを見ていた







でも、すごく悲しそうな目をしていた


























あなた

健太郎くん、ありがとう...

歩きながら健太郎くんにお礼を言う
坂口健太郎
坂口健太郎
全然全然 あなたちゃんが無事でいてくれたことが何よりだから
あなた

ほんとに私どうなることかと思った...真宙先輩に騙されてたなんて...

坂口健太郎
坂口健太郎
騙されてた?どういうこと?
あなた

遊び人なんだよね?真宙先輩って

坂口健太郎
坂口健太郎
あぁ...うん、そうだね笑 あいつ、なんだかんだって彼女らしい彼女作らないし...
あなた

だから私もからかわれてたんだって...浮かれてたわけじゃないけど周りの女子から反感買うのが嫌で...

坂口健太郎
坂口健太郎
なるほどね、確かに謎に真宙には人気があるよな...
あなた

だから私はもう真宙先輩には近づかないし、向こうからも来て欲しくない...

坂口健太郎
坂口健太郎
...そっか、まあそう思ったならそれはそれでいいと思うよ
あなた

うん...

坂口健太郎
坂口健太郎
それならせっかくシェアハウスしてるんだし、家の中で探してみたらどう?
あなた

家の中で?探してみたらって...何を?

坂口健太郎
坂口健太郎
あなたちゃんの彼氏候補
あなた

え!?彼氏候補...!?

坂口健太郎
坂口健太郎
うん、どうかな?俺はあなたちゃんの恋路が上手くいくようにって願ってるだけなんだけど
あなた

恋路.....

坂口健太郎
坂口健太郎
まあ、そんな焦る必要は無いけど...色んな人視野に入れてみたら意外と合うなって人見つかるんじゃない?
あなた

でも真宙先輩みたいな人もいるかも...

坂口健太郎
坂口健太郎
う〜ん...うちのシェアハウスにはいないよ、大丈夫
あなた

そうなの?じゃあ...みんなのこともっと知ってみようかな...

坂口健太郎
坂口健太郎
まずはそれがいいよ、うん
健太郎 side


よし、これで紫耀のことを知ってもらえれば


あなたちゃんにも紫耀のこと気にしてもらえるかもしれない...!













うーん...


視野に入れる、か...


でもシェアハウスに一緒に住んでるだけで


まだまだ知らないことだらけだし


健太郎くんの言うようにみんなのこともっと知って


仲良くなりたいな...


よし、帰ったらさっそくいろいろ話しかけに行ってみよう...

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