そう言って亮くんは私の頭に手を置いてから
教室から出ていった
なんだったの...今の...
亮くんは...何を考えてたの...?
僕が彼氏じゃダメかって...
流星くんにそう言われて
また私も教室を出た
私たちは中庭のベンチに座っていた
流星くんに連れられてここまで来たけど...
何をお願いされるの...?私...?
流星くんの彼女になんかなったら...人気者だし
流星くんが何か言われちゃうんじゃ...
授業が始まっても果耶と賢人くんは
現れなかった
亮くんとはなんか気まずい空気が流れたまま
流星くんとは変なお願いのせいで
いつも通り接することが出来ないまま
4時間目の授業が過ぎた
昼休みになってやっと帰ってきた果耶に駆け寄る
果耶の言う通り、
亮くんと私は何かあると思われてる
クラスメートたちの視線が痛い
違うって否定したのに...
そう言って私たちは別れた
私が屋上に向かおうと階段を歩いていると
前から菜奈先輩が歩いてきた
そう言って私の前で止まった
私は会ったことに驚きすぎて
言葉が出てこない
果耶のことかな?
不意打ちの質問すぎて面食らってしまった
な、なんでそんなことを聞いてくるの...!?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。