第117話

# 117
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2020/06/16 08:00
次の日



朝ごはんを食べにリビングに向かう


今日は土曜日








いつも通り、誰かがキッチンに立っている




あなた

...まっけん、

思わずそうつぶやくと


その人は私の方に振り向いた


新田真剣佑
新田真剣佑
.......
まっけんは私の顔を見ても何も言わなかった


あの時の私の言葉は


本当に、私たちを引き裂いてしまったんだ




あなた

まっけん

私はまっけんに数歩近づいた
新田真剣佑
新田真剣佑
...なに

まっけんは私の顔は見ていなかったけど


返事はしてくれた

あなた

話があるの

新田真剣佑
新田真剣佑
...話すことなんかないよ
あなた

ダメ、絶対話さなきゃいけないことなの

新田真剣佑
新田真剣佑
.......
あなた

ここだと落ち着いて出来ないから...
朝ごはんの後、私部屋で待ってるから

新田真剣佑
新田真剣佑
.......
まっけんは私の言葉には答えず


料理を再開してしまった





でもこれで...


きっと、まっけんは私の部屋に来てくれると思う


ちゃんとあの時のこと謝らなきゃ


謝って、それから...


今の本当の気持ちを伝えたい


まっけんの気持ちも...聞かせて欲しい













































杉野遥亮
杉野遥亮
いただきまーす
遥亮くんが元気よく挨拶した


それに続いてみんなバラバラ挨拶し始める


まだ健太郎くんと賢人くんがきていなかった




横浜流星
横浜流星
2人は起きてないの?
吉沢亮
吉沢亮
早起きなんかしないじゃん、あの二人
中川大志
中川大志
.......
新田真剣佑
新田真剣佑
なんだよ、大志は何か悩み事でも抱えてるのか?
中川大志
中川大志
...俺、失恋したんだ
杉野遥亮
杉野遥亮
それほんとに?
中川大志
中川大志
うん...
初めから分かってた こうなることぐらい...
横浜流星
横浜流星
.......
中川大志
中川大志
でも、どうしても諦めきれなかったんだよ
果耶ちゃんのこと...

大志くんが俯きがちにそう言っている


私と...話してた時に言ってたことだ、


果耶のこと大好きだったんだろうな...


2人の様子見てた私からしたら


果耶は...どうしてあんなに一途に健太郎くんに


いくんだろうって疑問になるぐらい


大志くんの想いは強かったと思う








すると
坂口健太郎
坂口健太郎
最初から?なんだよそれ
健太郎くんの声がして


みんな一斉にそっちを見た




健太郎くんは寝ぼけた顔をしておらず


シャキッとした顔でこっちを見ていた
中川大志
中川大志
え...?
坂口健太郎
坂口健太郎
初めから失恋すると思ってたとか言うなよ
中川大志
中川大志
...!
坂口健太郎
坂口健太郎
そんなんじゃ...果耶ちゃんにも失礼だよ
中川大志
中川大志
...でも、健太郎は人のこと言えないじゃん、
坂口健太郎
坂口健太郎
あぁ、俺は大志に偉そうな口を聞くことは出来ない そんなこと分かってるよ
中川大志
中川大志
.......
坂口健太郎
坂口健太郎
でも、俺は最初から大志みたいに諦めてなんかいなかった
中川大志
中川大志
.......
坂口健太郎
坂口健太郎
報われたくてずっと頑張ってきた...
何年も でも、叶わないって分かったんだ
あなた

...!


もしかして...


本田先生には、誰か別に好きな人が...?


中川大志
中川大志
健太郎にも好きな人がいるんだって...
果耶ちゃんの気持ちは報われないんだって分かってる そこに付け込もうとしたのは俺だ...
坂口健太郎
坂口健太郎
応えてあげたかった
でも...好きでもないのに付き合うなんてその方が失礼だろ
杉野遥亮
杉野遥亮
なんか...すごい空気になっちゃったね、笑
2人の話に割って入ったのは


遥亮くんだった






新田真剣佑
新田真剣佑
健太郎、ご飯そっち置いてるから取ってきて食べて
坂口健太郎
坂口健太郎
あぁ、分かった
そこにまっけんが健太郎くんに話しかけて


なんとなく空気が元に戻る



杉野遥亮
杉野遥亮
それにしてもさ...
みんな大恋愛してて羨ましいよ、
横浜流星
横浜流星
遥亮は...そういう人いないの?
平野紫耀
平野紫耀
そういう話聞いたことないかも、
杉野遥亮
杉野遥亮
...ずっと前、好きだった人がいたんだ
吉沢亮
吉沢亮
ずっと前...?
杉野遥亮
杉野遥亮
うん、ずっと前 今は...もう、いない
成田凌
成田凌
いないって... 近くに住んでないってこと?
杉野遥亮
杉野遥亮
違う違う
この世界のどこにもいないんだ もう
横浜流星
横浜流星
...!
平野紫耀
平野紫耀
え...
成田凌
成田凌
それって...
杉野遥亮
杉野遥亮
俺の好きだった人は、ずっと前事故で亡くなったんだ ...そういうことだよ
横浜流星
横浜流星
ごめん、遥亮... 変なこと聞いた
杉野遥亮
杉野遥亮
いやいや笑
なんでそんな暗い雰囲気になるの?笑
朝からテンション低いな〜笑
平野紫耀
平野紫耀
.......


みんなの反応と同じで


私も暗く落ち込んだ気分になっていた



自分の好きな人が...事故で死んでしまうって


どんな感覚なんだろう...


きっと簡単に乗り越えられることじゃない

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