第35話

# 35
4,527
2020/02/11 08:00
私と紫耀くんが並んで凌くんの前に立つと


凌くんは驚いた顔で私たちを見ていた
成田凌
成田凌
な、なに...?
あなた

凌くんごめん、驚かすつもりじゃなかったんだけど...

成田凌
成田凌
...もしかして、携帯の話?
あなた

うん、そう
詳しく時間とか決めてないなって思って

成田凌
成田凌
そういうことか...紫耀くんも、それで
平野紫耀
平野紫耀
うん、凌が携帯持ってないって初めて知ったんだけど...
成田凌
成田凌
僕の連絡先とか...みんな欲しいって思わないから...
平野紫耀
平野紫耀
そ、そういう意味で言ったんじゃ...!
成田凌
成田凌
分かってるよ、でもそうやって考えちゃうんだ...
あなた

凌くん

成田凌
成田凌
あなた

そんなふうに思う必要、ないよ

成田凌
成田凌
.....え?
あなた

だって、私は凌くんの連絡先が欲しくて話しかけたんだよ?それで携帯買うって話になって...

成田凌
成田凌
.......
あなた

誰も凌くんの連絡先を欲しがらないなんて思わないで、私はそんなこと思ったことない

成田凌
成田凌
ありがとう...
あなた

うん!
じゃあ、詳細決めようか.....



凌 side


やっぱりこの人は違う


僕はこの人になら.......


心を許せる気がした




























昼休みが終わって


教室に帰る
山﨑賢人
山﨑賢人
そういえばあなた、紫耀と凌と話してたけど何話してたんだよ?
あなた

あぁ、その2人とは土日に凌くんの携帯買いに行くの その話してた

清原果耶
清原果耶
へえ、そうなんだ!
凌くんって子は喋らなかったけど、いいじゃん!行ってきなよ〜
山﨑賢人
山﨑賢人
凌の携帯?あいつ持ってなかったのか...
横浜流星
横浜流星
それ、なんで紫耀も行くことになったの?
あなた

私と凌くんじゃちょっとハードル高いからって遥亮くんが提案したのが紫耀くんだったの

横浜流星
横浜流星
...そっか
清原果耶
清原果耶
紫耀くんとたくさんお話してきな〜
あなた

紫耀くん?...なんで?

清原果耶
清原果耶
え?なんでって...あ、仲良くなった方が!うん、いいと思うから!そう!
果耶 side


やっば、紫耀くんの気持ちがバレるとこだった...!


下手に背中押せないな、これは...
あなた

よくわかんないけど...

山﨑賢人
山﨑賢人
いいの選んであげろよ
あなた

うん、分かってる






















放課後

今日は果耶がテニス部に顔出しに行くと言っていたから


一人で帰ることにする


すると
目の前に亮くんが歩いていた

亮くんと打ち解けたいと思ってたところだった...!


これはチャンス...!


そう思って話しかけようとすると




岸優太
岸優太
おーい、亮!
吉沢亮
吉沢亮
あ、優太
岸優太
岸優太
置いてくなよ〜
吉沢亮
吉沢亮
ごめんごめん笑
...!?!?


もしかして、あの人...


入学式の日、一緒に体育館まで走った...


私は遠い記憶のようになっていたその人を


思い出した


そういえば、あのあと名前を聞き忘れて...


でも校内で会うだろうって思ってて今日に至る...



私は余計に話しかけようと決心して声を上げた
あなた

亮くん!

吉沢亮
吉沢亮
ん?
岸優太
岸優太
2人が同時に私を見る
あなた

その人...友達なの?

吉沢亮
吉沢亮
友達だよ
岸優太
岸優太
僕のこと?
あなた

うん、入学式で会ったことあるよね...?

岸優太
岸優太
高校1年生はみんな会ってるんじゃないの...?
あなた

そ、そういうことじゃなくて...

吉沢亮
吉沢亮
笑笑
あ、亮くんが自然に笑ってる
あなた

遅刻寸前で、私たち体育館まで一緒に走ったよね?

岸優太
岸優太
遅刻寸前...
その人は考えているそぶりを見せた
岸優太
岸優太
あ!思い出した、うん、顔は覚えてなかったけど...
あなた

それが私、なの

岸優太
岸優太
なるほど...それで?
あなた

名前、聞き忘れたなって...思ったから

岸優太
岸優太
僕の名前?僕は、岸優太
あなた

私は花宮あなたです

吉沢亮
吉沢亮
それで...わざわざ話しかけに来たの?
あなた

うん、まあ...そういうこと、かな

吉沢亮
吉沢亮
じゃあ...僕達行くから
岸優太
岸優太
あなたちゃん、じゃあね〜
あなた

あ、うん...

亮くんと優太くんはそう言って行ってしまった

プリ小説オーディオドラマ