第122話

# 122
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2020/07/04 08:00
あなた

え...先輩...?

私はされるがまま、身動きが取れなかった


でも、心のどこかでこのまま時が止まればいいのに、


なんて考えてる自分がいる




まっけんには磯村先輩とデートしたのも


気持ちなんかないって言ったのに


私って...本当に都合良いんだ


磯村勇斗
磯村勇斗
...誰だよ、あなたにそんな顔させるの
あなた

...先輩、


今呼び捨てした...


磯村勇斗
磯村勇斗
もうそいつとは絶対関わるな
...ずっと...俺のそばにいればいい
あなた

...!


そう言うと先輩は


私を離して一歩後ろに下がった


磯村勇斗
磯村勇斗
もうそいつのことで頭がいっぱいになってるあなたちゃんは見たくない
あなた

...先輩、なんか最初出会った時と雰囲気違いませんか、

磯村勇斗
磯村勇斗
俺、意外と本気だから
あなた

...え?





すると先輩の顔が近づいてきて


何かが私の唇に当たった






まって、これって...!


そう思った時には磯村先輩は


私の近くにはもう居なかった




磯村勇斗
磯村勇斗
...じゃあ、また学校で
私は去っていく磯村先輩に


何も言えなかった








































シェアハウスに戻って


自分の部屋に入った


もう誰とも話したくなくて...


話していたら何か言っちゃいそうで



さっきの磯村先輩とのことが頭から離れない




なぜか心臓の音がうるさい


先輩のこと、なんとも思ってないのに


なんで私こんなに動揺してるんだ...?





































昼ごはんの時間になって


私はリビングに顔を出した



そこにはもう既にほとんどの人が集まっていた






杉野遥亮
杉野遥亮
あなたちゃんも適当に座って
あなた

あ、うん


私の隣には健太郎くんと


遥亮くんが座った



新田真剣佑
新田真剣佑
じゃあ...頂きます
山﨑賢人
山﨑賢人
頂きます
杉野遥亮
杉野遥亮
いただきまーす

目の前にまっけんがいるのに


ものすごく遠くに行ってしまった感じがする



本当にもう後戻りはできない


まっけんのなかで何が変わってしまったのか


分からないけど...









新田真剣佑
新田真剣佑
あ、そうだ
誰か買い物行ってくれる人いない?
中川大志
中川大志
買い物?何買えばいいの?
新田真剣佑
新田真剣佑
大志行ってくれるのか?
中川大志
中川大志
いや、面倒くさそうなら辞めます笑
新田真剣佑
新田真剣佑
なんだよそれ笑
買ってきて欲しいものは...

近くのショッピングモールに行かなければ


揃わないものばかりだった



中川大志
中川大志
それは何軒も行くの面倒くさそう...
新田真剣佑
新田真剣佑
そんな事言うなよ?俺 この後予定あって行けないんだよね、
杉野遥亮
杉野遥亮
んー...じゃあ僕行こうかな
新田真剣佑
新田真剣佑
ほんとに?
杉野遥亮
杉野遥亮
でも、僕だけじゃ寂しいから...

遥亮くんが周りを見渡す


隣の私を見て動きが止まった


え、まさか私連れて行く気...?




杉野遥亮
杉野遥亮
あなたちゃん!一緒に来て欲しい!
あなた

な、なんで私...!?

杉野遥亮
杉野遥亮
なんとなく...目が合っちゃったから?
あなた

何その理由...

新田真剣佑
新田真剣佑
じゃあ...二人が行ってくれるってことで...


まっけんがみんなの顔を見渡して言った









すると
吉沢亮
吉沢亮
ちょっと待った

亮くんが声を上げた


何事かと思ってみんな亮くんを見る



吉沢亮
吉沢亮
僕も...行きたいです
あなた

...え?

杉野遥亮
杉野遥亮
亮も行きたいの?いいよ ついてきなよ
吉沢亮
吉沢亮
ありがとう

え、いやちょっと待って?


あなた

亮くんいるなら私いらないんじゃ...

杉野遥亮
杉野遥亮
何言ってるの、あなたちゃんがいなきゃ始まらないよ
あなた

どういう意味で...?

横浜流星
横浜流星
...僕も、行きたい
あなた

...な、なんで

杉野遥亮
杉野遥亮
流星も?了解、じゃあついてきなよ〜
平野紫耀
平野紫耀
俺も...行きたい

紫耀まで...!?

新田真剣佑
新田真剣佑
意外と行きたい人多かったな笑
杉野遥亮
杉野遥亮
いいじゃん?仲良しってことで
坂口健太郎
坂口健太郎
みんなで行って来れば?
杉野遥亮
杉野遥亮
そのつもりだよ

そんなことを話している時


端の方で流星と賢人はなにやらコソコソ話し合っていた



横浜流星
横浜流星
...賢人、行かなくていいのか?
山﨑賢人
山﨑賢人
なんで俺が...?
横浜流星
横浜流星
このままじゃ、あなたのこと僕に取られて終わりだよ
山﨑賢人
山﨑賢人
...!
横浜流星
横浜流星
それが嫌なら、ついてくるべきだと思うけど
山﨑賢人
山﨑賢人
...俺は




賢人 side


あのへんな先輩に聞かれた時もそうだった


俺は、すぐに答えたい気持ちを抑えてた



好きだって気がついたあの日から


あなたのことを好きでいなかった日はない

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