第112話

# 112
2,428
2020/06/06 08:00
清野さんと...倫也くん...?
清野菜名
清野菜名
.......
中村倫也
中村倫也
ぼ、僕は...清野さんのこと、友達だって大切に思ってる ...あ、でももしそれが迷惑だったらごめん...
清野菜名
清野菜名
...!
中村倫也
中村倫也
だからこそ...!
僕の...その...大切な人に、あんなこと言わないで欲しかった


大切な、人...?


清野菜名
清野菜名
...そっか、私のことよりもあの子の方が大切なんだ...
中村倫也
中村倫也
...え?
清野菜名
清野菜名
でも、そういうことでしょう...?私のことよりもあの子のことを優先してる
中村倫也
中村倫也
...そんな、
清野菜名
清野菜名
...ごめん、今日は放課後 委員会来れないから
中村倫也
中村倫也
ちょっとまっ...!

清野さんが私のいる方に歩いてくる


私は咄嗟に本棚に身を隠した







清野さんは気が付かずに図書室を出ていった


その後の倫也くんの様子を伺う
中村倫也
中村倫也
.......

倫也くんは呆然としていたけど


私が聞いていたことはバレてないみたい...














すると、肩を誰かに叩かれた


私が後ろを振り向くと


そこにいたのは涼真くんだった








あなた

涼真くん...!?

竹内涼真
竹内涼真
やっと見つけた...
あなた

え、探してたの...?

竹内涼真
竹内涼真
探してたも何も...
昼ごはん一緒に食べないのかよ
あなた

あ...そのこと...

竹内涼真
竹内涼真
涼介に抜けがけされるのだけは嫌だった...って、涼介は?
あなた

ちょっと...いろいろあって...今日は顔合わせない方がいいって...

竹内涼真
竹内涼真
なんだよそれ
あなた

だからそれから食べる気にもなれなくて...

竹内涼真
竹内涼真
じゃあいまは抜けがけし放題ってことでいいのかな?
あなた

え?

竹内涼真
竹内涼真
じゃ、行こう!
あなた

ど、どこに!?


慌てた私の顔を見てから


涼真くんは少し笑って私の手を掴んだ


そしてそのまま図書室を出た




私はされるがままでついていくしかなかった












その様子をカウンターに入った倫也が


見ていたのだった

































































野村周平
野村周平
菜奈、知ってるか?
小松菜奈
小松菜奈
知ってるって、何を?
野村周平
野村周平
あなたちゃんの噂
小松菜奈
小松菜奈
噂...?知らないけど...?
野村周平
野村周平
先輩に手を出してるっていって女子たちが怒ってるんだって
小松菜奈
小松菜奈
なにそれ...!
あなたちゃんはそんな子じゃないよ...!
野村周平
野村周平
俺もわかってるよ そんなことするような人じゃないって...
小松菜奈
小松菜奈
私が何とかするしかないみたいね...
野村周平
野村周平
何とかできるのか...?
小松菜奈
小松菜奈
私がその噂が事実とは関係ないって分からせればいいわけで...
野村周平
野村周平
そんな簡単に行くのか...?
小松菜奈
小松菜奈
いくわけないよ、でも...あなたちゃんのこと助けてあげたい
野村周平
野村周平
...うん



























































私が涼真くんに連れてこられてきた場所は


なんと屋上だった





もしかしてここに...


まっけんがいたり、なんてことが...











竹内涼真
竹内涼真
誰か探してるのか?
隣に立つ涼真くんが私に聞く
あなた

あ、ううん...!そういうんじゃないよ、

竹内涼真
竹内涼真
...まあいいや こっち来てよ
あなた

うん、


涼真くんについて行きながら


屋上を見渡してみる



向こうの方にいつも私がいるシェアハウスの


集団がいた


あ、今日は工藤先輩もいるんだ...



...ん?あれって、真宙先輩...?








竹内涼真
竹内涼真
何見てんだよ
あなた

え?あ、ごめん...

竹内涼真
竹内涼真
こっち座って
あなた

う、うん...


私は言われるがままに涼真くんの隣に


腰を下ろした



竹内涼真
竹内涼真
あなた、なんか今日おかしいんじゃないか?
あなた

おかしい?そうかな、

竹内涼真
竹内涼真
俺はよく知らないけど...あの噂、気にしてるのか?
あなた

.......

竹内涼真
竹内涼真
俺は...
涼真くんがそう言いかけた時







































小松菜奈
小松菜奈
あなたちゃん
菜奈先輩の声がした


みると、奥の方から歩いてくる菜奈先輩の姿が



あなた

菜奈先輩...!?

小松菜奈
小松菜奈
久しぶり...だね、意外と
あなた

はい...

小松菜奈
小松菜奈
あなたちゃんのこと、私ずっと心配してたの
あなた

私のこと...?

小松菜奈
小松菜奈
うん、変な噂が流れてるんだって周平に聞いた
あなた

野村先輩も知ってたんですね...

竹内涼真
竹内涼真
.......
小松菜奈
小松菜奈
あ、そこにいるあなたはなんて名前なの?
竹内涼真
竹内涼真
お、俺は竹内涼真です...
小松菜奈
小松菜奈
涼真くんはあなたちゃんのこと...好きなの?
竹内涼真
竹内涼真
はい、好きです!!
小松菜奈
小松菜奈
もし、あの噂が本当だったとしても好きでいられる?
竹内涼真
竹内涼真
.......
小松菜奈
小松菜奈
なーんだ、そんな程度の気持ちしかないの?
竹内涼真
竹内涼真
...!
小松菜奈
小松菜奈
それじゃあ好きだなんて軽々しく口にしない方がいいよ あなたちゃんのために

菜奈先輩がそう言うと


涼真くんは悔しそうな顔をして


私たちの前から走り去っていった

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