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第141話

# 137
2,249
2022/03/27 09:00
体育館から走って出てきた私を待っていたのは













高杉真宙
高杉真宙
あなたちゃん、久しぶり
あなた

真宙先輩…!

高杉真宙
高杉真宙
あなたちゃんに最近会いに来てなかったな〜って思って、待ち伏せしてみた笑
あなた

待ち伏せ、笑

高杉真宙
高杉真宙
でもあなたちゃん、ほんとモテモテだよね〜、
あなた

いや、そんなことは…

高杉真宙
高杉真宙
実はさっき、あなたちゃんのこと気になってるっていう子見つけたんだけど
あなた

高杉真宙
高杉真宙
なんか…気弱そうだったっていうか、守ってあげたくなる感じの子だった
あなた

私…知ってる人かな…

高杉真宙
高杉真宙
その子のためにも名前は伏せておくね、
あなた

わかった

高杉真宙
高杉真宙
俺もなんとかしないとな〜
あなた

なんとか?

高杉真宙
高杉真宙
あなたちゃんに好きだって伝えてはいるけど…意識なんてしてくれてないでしょ?
あなた

…いやいや、そんなこと、

高杉真宙
高杉真宙
ほら、してないじゃん
あなた

…、

高杉真宙
高杉真宙
俺は、見込みがなくても諦めるつもりないからね
あなた

…うん、

高杉真宙
高杉真宙
でも、俺は活躍できないけどこれから体育祭があるし
あなた

あ、そっか、忘れてた…!

高杉真宙
高杉真宙
あなたちゃん、たしか実行委員だったよね?
仕事サボらないようにね?笑
あなた

うん、気をつけます…

高杉真宙
高杉真宙
じゃあ俺もう帰るわ じゃあね
あなた

うん、またね







そっか…


体育祭…









実行委員会が最近なかったから


すっかり忘れてたけど…






委員会があれば、まっけんに会うことになる


家でも話すことがないし


学校でなんか特に会いたくないよ…























そんなことを考えていると


















清野菜名
清野菜名
…あれ、あなたちゃん、
あなた

菜名ちゃん、

清野菜名
清野菜名
まだ帰らないの?
あなた

うん…帰る、けど…




私がそう言葉を濁すのを見て、


菜名ちゃんは言った






清野菜名
清野菜名
今から一緒に帰らない?
あなた

え?

清野菜名
清野菜名
いいから


私がうなずくよりも前に


彼女は私の手を取って走り出した









































私たちは荷物をとってから靴箱まで来た






中村倫也
中村倫也
…あ
あなた



靴を履き替えようとすると


そこには先に倫也くんがいた









中村倫也
中村倫也
今から帰るの?良かったら一緒に…
清野菜名
清野菜名
ごめん、あなたちゃんは今日は私と帰るから
中村倫也
中村倫也
え?
清野菜名
清野菜名
ね、行こう!
あなた

え?ちょっと待って!





またも走り出す菜名ちゃんの背中を


私は必死に追いかけるだけだった












































しばらくそのまま走り続けて


ようやく菜名ちゃんは足を止めてくれた











あなた

菜名ちゃん…さすがに疲れたよ…



私が息も絶え絶えにそう言うと


振り返った菜名ちゃんは


全然疲れを感じさせない笑顔をしていた








清野菜名
清野菜名
これぐらいで疲れてるようじゃ、あなたちゃんはまだまだだね
あなた

なにそれ〜…



言い返す気力もなく


近くにあったベンチに座り込む私







清野菜名
清野菜名
今日…なんで一緒に帰ろうなんて言ったと思う?


そう言いながら


私の隣に座った




あなた

なんでって…友達だから?

清野菜名
清野菜名
それはそうなんだけど
あなた

うん?

清野菜名
清野菜名
何か悩み事があるんでしょ?
あなた





真剣な顔でそう言う菜名ちゃんは


澄んだ瞳で私を見つめていた









清野菜名
清野菜名
私、友達らしいこと何一つまだできてないって思って
あなた

……

清野菜名
清野菜名
あなたちゃんが困ってたり悩んでたりするなら、話を聞いてあげたいって思ったの
あなた

菜名ちゃん…

清野菜名
清野菜名
私なんかに話しても、何も解決しないかもしれないけど
あなた

そんなことないよ…!

清野菜名
清野菜名
誰かに話すことで、少しでも軽くなるなら良いなって




私にはこんなに気にかけてくれる友達がいて



話を聞いてくれようとする優しい誰かがいるんだ







そのことがとても嬉しくて








あなた

…私、好きな人がいたの




気がつけば


ぽつりぽつりと話し始めていた








清野菜名
清野菜名
うん
あなた

でも…その人にはちゃんと告白をして、振られちゃったんだ

清野菜名
清野菜名
そうなの、
あなた

それで諦めようって、新しい恋を探そうって思ってたんだけど…

清野菜名
清野菜名
うん
あなた

その人が私を振った理由が、やむを得ないものだったかもしれないって分かって…

清野菜名
清野菜名
……
あなた

それを聞いた時、私、少しだけ…ほんの少しだけ嬉しかったんだ

清野菜名
清野菜名
……
あなた

私にもまだ…チャンスがあるって思ったのかな、





嫌われてないんだって



嬉しかったんだ、私は







あんな酷い言葉をなげかけて



今更だったけどもう一度告白して



でも上手くいかなくて



私はもう本当に嫌われたんだと思ってた





まっけんのことは…



もう本当に諦めなきゃ行けないんだって



そう思ってたんだ








でも



そこに



一縷の望みが 希望が



開けたような



そんな気がした












清野菜名
清野菜名
…チャンスがある、か
あなた

…ん?

清野菜名
清野菜名
私は、その人がどんな人か分からないから強い事は言えないけど
あなた

うん、

清野菜名
清野菜名
本当に好きだったなら、もう一度だけ…告白してみたらどうかな?
あなた

え?

清野菜名
清野菜名
諦めようって思ってたけど、今その人のことで頭がいっぱいなんでしょ?
あなた

…そう、かも

清野菜名
清野菜名
だったら、まだ吹っ切れてないってことじゃないかな



そうだ、たしかに



すごく簡単な事だった







私は今まさにまっけんのことで



こんなに悩んでしまっているのに



これでなんとも思ってないって…



さすがにありえない、よね、














大変長らくお待たせしてしまい本当に


申し訳ございません…!!





やっとまた再始動したいと思いまして


続き書いてみました…!




前の流れからおかしいところなどあるかもしれませんが


また読んでくださると嬉しいです、、




すぐ続き出せるように頑張ります!!





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