第76話

# 76
3,308
2020/03/23 10:00
小松菜奈
小松菜奈
答えたくないかな?笑
まあそうだよね〜、私元カノってことになっちゃうんだもんね...
あなた

いや、別に...それを気にしてる訳じゃ...

小松菜奈
小松菜奈
そう?よかった
じゃあ、どっちが好きなの〜?
あなた

.......

小松菜奈
小松菜奈
あ、わかった
もうお姉さん分かっちゃったよ?
あなた

え?

小松菜奈
小松菜奈
あなたちゃんの方でしょ、まっけんが好きなの
あなた

え!?ち、違いますよ!?

小松菜奈
小松菜奈
その反応は図星だな〜...
嘘ついても無駄だよ!
あなた

.......

小松菜奈
小松菜奈
それは認めたってことか笑
可愛いね笑
そう言って頭を撫でてくる菜奈先輩


なんだか...初めて会った時よりも全然


雰囲気が柔らかくて...
小松菜奈
小松菜奈
あ、今なんか雰囲気変わったなとか思ったでしょ?
あなた

お、思いました

小松菜奈
小松菜奈
正解、たぶんそれは周平のおかげだと思うけど
あなた

野村...先輩ですか

小松菜奈
小松菜奈
うん、あいつが...私のまっけんへの気持ちが好きだけじゃないってことに気づかせてくれたんだよね、
あなた

...はい

小松菜奈
小松菜奈
あ、また委員会で一緒になるんじゃない?
周平、あなたちゃんのこと初めはうざいって思ってたみたいだけど笑
あなた

まあ...そうですよね...

小松菜奈
小松菜奈
でも!今は背中押してくれて感謝してるみたいだし?私は周平とあなたちゃんの仲が良くなることを祈ってるね!
あなた

ありがとうございます...!

小松菜奈
小松菜奈
邪魔してごめんね、今から屋上かな?
あなた

はい、

小松菜奈
小松菜奈
じゃあ楽しんできな、私も周平のところ行ってくるから

そう言って菜奈先輩は行ってしまった





かなり雰囲気変わったな...


前に会った時はただただ怖い感じで


まっけんと手を繋いでたりしたのを見たからか


嫌だなって嫉妬心しか芽生えなかったけど...


今こうやって話してみたら話しやすい先輩だし


優しいし...


野村先輩が好きになるのもわかるな、






私はそんなことを考えながら


屋上へと続く扉を開けた






































果耶と健太郎はその頃 ...






清原果耶
清原果耶
...どこだっけ、
健太郎のクラスを探して


果耶が右往左往していると




































急に声をかけられた
本田翼 先生
本田翼 先生
どうかしたの?
清原果耶
清原果耶
本田...先生...
本田翼 先生
本田翼 先生
うん?なにかあった?
清原果耶
清原果耶
...い、いえ!何も無いです!
本田翼 先生
本田翼 先生
そう?それで...3年生の階で何してたの?
清原果耶
清原果耶
...探してたんです、先輩を


会ったのが本田先生で


戸惑ってしまう果耶だったけど


健太郎先輩の名前は言いたくなかった
本田翼 先生
本田翼 先生
誰?先輩って
清原果耶
清原果耶
...すみません、言いたくないです
本田翼 先生
本田翼 先生
...?
清原果耶
清原果耶
先生に頼らなくても探せるので
失礼します
本田翼 先生
本田翼 先生
そう...頑張って



果耶は後悔もなくすぐに先生に背を向けた


その場から一刻も早く逃げ出したかった

































果耶が脇目もふらず下を向いて歩いていると


誰かにぶつかった



清原果耶
清原果耶
...?

そこにいたのは











坂口健太郎
坂口健太郎
...果耶、ちゃん
健太郎先輩だった
清原果耶
清原果耶
健太郎先輩...!
坂口健太郎
坂口健太郎
どうしたの?3年生の階に用?
清原果耶
清原果耶
...違います
坂口健太郎
坂口健太郎
ん?
清原果耶
清原果耶
...先輩に、用があってきました
坂口健太郎
坂口健太郎
俺に?なに?
清原果耶
清原果耶
先輩に勘違いされたくないです
だから...誤解解きに来ました
坂口健太郎
坂口健太郎
誤解?なんの?
清原果耶
清原果耶
さっき...賢人くんと私が歩いてた時
どう思いました?お取り込み中とか聞いてきたじゃないですか...
坂口健太郎
坂口健太郎
どう思うって...
果耶ちゃんと賢人くんお似合いだなって
清原果耶
清原果耶
...やっぱり
坂口健太郎
坂口健太郎
...果耶ちゃん、
清原果耶
清原果耶
先輩、私と賢人くんの間には何も...
坂口健太郎
坂口健太郎
果耶ちゃん
清原果耶
清原果耶
...はい
坂口健太郎
坂口健太郎
俺からもお願いがある
清原果耶
清原果耶
お願い...?
坂口健太郎
坂口健太郎
俺は...きっと、果耶ちゃんのことをそういう好きにはなれない
清原果耶
清原果耶
.......
坂口健太郎
坂口健太郎
もしかして、って思った時にはもう遅かった
...ごめん、言うのが遅くなって
清原果耶
清原果耶
...言うのが遅くなってって...なんですか
坂口健太郎
坂口健太郎
.......
清原果耶
清原果耶
...私、何も言ってないです
好きとも嫌いともなんにも言ってないのに...
坂口健太郎
坂口健太郎
...ごめん、
清原果耶
清原果耶
先輩は謝るだけですか?
私の気持ちも何も聞いてくれないんですか?
...私は、先輩が好きなのはあの人かもしれないって目星はついてます
坂口健太郎
坂口健太郎
...やっぱり、あの時のテニスボールは...
清原果耶
清原果耶
...覗き見してすみませんでした
坂口健太郎
坂口健太郎
じゃあ...全部わかってるってことだ、本当に
清原果耶
清原果耶
...はい
坂口健太郎
坂口健太郎
.......

健太郎は息を吐きながら


窓辺によりかかった



清原果耶
清原果耶
私、それでも健太郎先輩を好きでいたいです
まだ告白も何もしてないけど...
坂口健太郎
坂口健太郎
.......

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