君がいなくなってしまったこの世界に意味なんてあるのかな。
生きる意味を失って、しんどくなって、リスカして、死にたくて、
でもそんな勇気なくて…だから消えたくて。
君の笑顔を見るためだけに僕は生きてきた。
君が楽しそうにしてくれるから、また生きようと思えた。
そんな唯一の君がいなくなってしまったのなら、もう生きる必要もない。
君の笑顔を見られないのなら
声が聞けないのなら
一緒にいられないのなら
意味なんてない。
もうこれ以上頑張れない。
もうこれ以上生きることなんてできない。
君と交わした最後の約束も果たせなくなるけれど
仕方ないじゃないか。
もう疲れてしまった。
二人で過ごしあった、
笑いあった、
楽しかったあの記憶を思い出さないようにした。
忘れようとした。
でも忘れることなんてできなかった。
だから、ただの夢だったのだと自分に言い聞かせた。
それでも君との思い出は
いつまでたっても消えてくれなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。