第38話

三十七話
745
2021/03/18 06:33



あなた『わぁ〜都会ってやっぱ凄いですね!』



家『だな…』


歩いて着いたのはオシャレな店。


どうやら髪飾りやイヤリング、ピアスなどが売っている店らしい。



あなた『へぇ〜ピアスとかイヤリングってオシャレ!』



家『…どれか買うか?』



あなた『えっいいんですか!?』



家『あ、あぁ』



特に高級店でもないごく普通のお店だが


目をキラキラしている子を見たら何故か可愛いと思ってしまい


つい口に出してしまった。



あなた『私…どれが似合いますかね?』



家『うーん…ちょっと待ってな』


あなた『はーい』


するとスタスタとどこかへ言ってしまった家入さん。


少しするとまた戻ってきた。



家『これつけてみ』


あなた『?…は、はい』


渡されたのは銀色の丸い円のイヤリング。


とってもシンプルだがそれが大人っぽさを漂わせる。



あなた『す、凄い…綺麗』


鏡を見ると目の前は自分なのに自分じゃないみたいで

少し赤いリップを塗ったら色気が増すんじゃないかと頭の中で妄想する。




家『じゃあそれで決まりね』


私は自分で払おうとしたが別にいいよと軽く言うのでお言葉に甘えて

家入さんに買ってもらった。



あなた『ごめんなさい買って貰っちゃって』


家『いいよ別に』



あなた『あの…』



家『ん?』



あなた『これ高専でもつけてていいですかね』



家『…いいんじゃない?』


あなた『!じゃあつけてみます!』


私は満面の笑みで返事をした。




その後ご飯を食べたり洋服を選んだりゲームしたり…


なんやかんな過ごしていたらいつの間にか夕方になっていた。


そろそろ帰ることになり

電車に乗る。


電車の窓から外を見る。



外では街灯のあかりがフツフツとついていく。



その灯りは暗くなるにつれ街を照らす。


それはまるで星のように。


どれだけの数があるかなんて分からない。

ただこの街からその街灯は世界中に広がっている。


闇と向き合う呪術師達だって


結局はこの光の街で暮らしている。


私はつい最近まで電気もガスも使わない山奥で暮らしていたが


今はその光の街の地に立っている。



私はそれを今改めて実感した。


家『電車降りるよ』


あなた『あ、はい!』





私たちは生きていく。

どれだけ闇と向き合おうと



この無数の光が


いつか闇に呑まれようと。


私たちは生きていく。






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投稿遅くなりましたm(_ _)m

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