バタン!
が、聞いて驚いてしまう。
(いやいや、そんなこと)
(あっ…そうか、こいつ会っていなかったから)
俺は、ひろが元に戻った経過をみやに説明しつつ。
それから俺達は…
何故だか、慌てふためいているワタ。
(変なワタ…)
が、そこで目にしたものは。
ちゃんと庭や池、道など小さな街が存在し。
(全てがミニチュア、はっ、まさか本当に)
(俺には分かる、小さくなったひろと暮らして来た
自分だからこそ)
そして深呼吸をし、ゆっくりと言葉を吐いた。
・北山side
(えっ…)
太輔の言葉に、息を呑む俺と宮田「マジで?」すると小さな家から観念したかのようにおずおずとその姿を現す。
それは、夏祭りの数日前。
何よりも、宮田には。
デヘヘヘッと、鼻の下を長く伸ばしニヤついている宮田「なるほど確かに分かる気がする」
そのやり取りを苦笑いしつつ見つめている横尾さん
ガチャ!
バタン、世の中には常識では考えられない不可思議なことがある。
でもどんなことにも意味がある、そう思えるのは。
大好きな太輔が、今もこうして傍にいるから。
きっと俺達は、これからもずっと。
ラブラブでいられると信じる事ができるんだ、だってこの数ヶ月間、俺は沢山の愛を太輔からもらったから。
しかし…
それとこれとは話が別で。
笑って誤魔化す俺と、キョトンとした顔の太輔。
その向こうでは…
(ごめんね横尾さん、ハハッ)
それから、結局はキス止まりの俺にブツブツ文句を言いながら太輔は。
「そしたら、また小さくなるからいいや」そう言うと、もう勘弁してと太輔は言った。
ギュッと抱きしめられた腕の中「んふふっ、あったかい」
見つめ合う瞳に映る互いの笑顔、そしてその先には未来が…ドタドタドタッ!
(あっ、宮田だ。あいつ、らちがあかなくなってこっちに助けを求めて来たな)
(ガハハハッ、世の中は平和だな小さくなったのは
きっと俺達が自分の気持ちを相手にちゃんと伝え
られなかったせい、だからきっとタマも…)
神様の悪戯、本当にそうなんだと思う。
俺達は、これからもずっと一緒にいようと誓い合った喜びも悲しみも全てを分け合って。
終わりー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。