『 ありがとーーー!! 』
最後だけは立って。
この場所に私の足跡を残す為
心を込めて、ファンに手を振る。
今度、いつ会えるかわからないから。
もう、2度と会えないかもしれないから。
そう思うと、
嵐さんの" 果てない空 " では自然に涙が溢れる
今日の私はどうだった?
みんな喜んでくれたかなぁ?
曲の最後になるにつれて、怖くなる。
この歌が終わってしまえば、
私は私じゃなくなっちゃうんじゃないか。
まだ、大吾にもバレてなかったあの頃
自分だけで解決しようと思っていたあの頃
まだ自分が病気だと受け止めきれてなかった私は
体力が落ちていくのも
ダンスのキレが悪くなっていくのも
努力不足だから、自分が悪いから、
そう思って、ひたすら踊って、トレーニングして
全国ツアーが決まった頃だったかな。
初めて、自分の体が自分の意思に反して震えて
止まらなくなった時にやっと、私は病気なんだと
頭で冷静に受け止めたんだと思う。
いつか死ぬ
いつか、いなくなる。
その怖さは、心がどうしても壁を作って
跳ね返しちゃって、
怖いと実感するようになったのは
大吾が側にいてくれるようになってから
怖いと思うと同時に
まいジャニのSHOWTIMEも、テレビの事前収録も
踊り終わって、舞台から去る時
私が踏みしめたこの場所に
「 立たせてくれてありがとう 」って、
思うようにもなった。
成長したよ、私。笑
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!