第69話

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2020/04/15 11:14




入院生活1日目。





ご飯を持って来てくれた看護師さんの声で起きた。




「 ごはん置いときますね、では失礼します 」



『 ありがとうございます〜 』




機械的なやりとりやなぁ











健康に良さそうなごはん。割と美味しそうやん、










『 あ、 』




ご飯が置かれた机の端っこ。



汚い字で書かれた置き手紙を見つけた。







【 あなたへ。

好きな事して過ごしや!!

夜、年下組が来るから。丈 】





『 丈くん、笑 』





あれ、そういえば昨日誰かと寝た気がするんだけど、

丈くんだっけ、?





忘れた
















ご飯食べて、テレビ見て、パソコンで

見たかったドラマとか、映画とか、

溜めてた動画とかみてたらいつのまにかもう日は沈んでて






『 1日って意外と短いねんなー 』






とか思ってたら、


「 あなたちゃんー!! 」って飛んで来た


年下組の皆さん。






「 あいたかったー! 」って

皆甘えたで、謙杜はさっそくカメラ回してるし。笑




『 謙杜、カメラばっかり回してないで

おしゃべりしよや 』




「 これが僕の使命なんで撮ってから喋りますわ! 」





なにそれ、笑





「 ねぇあなたちゃん、

あなたちゃんの歌のパート

僕と流星くんで半分こしていいですか? 」




いいよ、好きにしな?って

犬っぽいみっちーの髪の毛を撫でる。











「 1日目どうでした? 」





ベッドの足元に腰かけてる流星とみっちーを押しのけて、

ベッドサイドに座ってる恭平まで押しのけて

グイッとカメラを持って近づいて来た謙杜





『 ちっか!!笑 』




「 どうでした?? 」




『 んー、映画とかみてたらあっという間! 』




「 そうっすか! 」





それだけかい笑













『 あ、昨日丈くん達いつ帰ったっけ? 』






あ、まただ。この空気。




忘れてる、何か。





『 ごめん…忘れてる、よな? 』





「 あなたちゃん、 」




俯いてた私の頭に、恭平の手が乗る。





『 ん、? 』






「 昨日、丈くんも大吾くんもここに泊まりましたよ? 」






『 あぁ、そっか 』






覚えてない、

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