和也 Side
「 あ、大倉くんとの話なんやったん? 」
大ちゃんが唐突に聞いた。
『 年末とか、ツアーのこと 』
「 大倉くん、なんて言ってたん? 」
俺も気になってたから。
『 うん、まぁそのうちね、 』
「 えー、何?気になるやん笑 」
丈くんが、またあなたのお皿にお肉を入れながら笑う
『 ちょっと丈くんもういらんって笑 』
自然な流れで話を変えようとして
いい話じゃないな、そう直感的に思った。
「 何?言って 」
大ちゃんも久々に焦ってるみたいやった。
『 だからそのうち言うって 』
「 今 」
『 しつこいよ、笑 』
「 あなた。 」
「 また隠し事ですか? 」
みっちーが呟いた瞬間、
ひやりと冷たくなる空気。
『 わかったよ、 』
怒らんといてや、と箸を置く。
どうすればよかったん?
ここまで来ればもう終わりも同然だったのに、
最後まで頑張らせてあげられなかったんは俺のせい?
『 来月から、入院することになった 』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。