第38話

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2020/05/04 01:17
大吾 Side






辞めるつもりやったのかなんなのか






まるで最後の挨拶のように聞こえたあの言葉の真意は

知らない方がいいと思った






「 寄り添うって、大切よな 」





「 なに、丈くん 」





珍しく俺の部屋に転がり込んできた丈くんが

突然思い出したようにぽつりと呟いた。






「 俺、あなたが隠してるやつさ

悪い事やとおもって、初めは腹たってたんやけど、

今日のあれ、なんかな、 」



「 …気づいてるやろ? 」



「 まぁ、な 」



「 知らないふりしてあげて、 」




「 俺も支えるわ、最年長やし 」







あーー、ってベッドに倒れこんで、

顔を布団にスリスリする。





「 丈くん、スリスリすんのまじでやめて 」






「 大吾、俺あなたにさぁ、そのままでいてって言われてん 」





「 そうなんや 」






「 俺、このままでいてあなたの力になれるんかな 」





「 むしろ、今の丈くんやからあなたの力になれるんやないん?

いつも一緒にふざけてくれて、

でもいつもメンバーのこと気にかけてくれて

そういうところが好きなんちゃうん? 」



「 なんやねん、照れるわ笑 」



「 俺も丈くんの事、頼りにしてるから 」









最後はちゃんと顔を見て伝えられなかったけど

今、言っておくべきやと思った。

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