平塚side
あのままだと話もできないし、みんな風邪をひいちゃう……だから、1番近い俺の家に連れてきた。
あなた「……」
平塚「はい。このタオル使って。あと、俺のだけど
この洋服使って。
ほらほら、シャワーも浴びて。」
あなた「え、しょま、くん、」
平塚「ほい!行ってらっしゃい!
あ、ついでに、湧にもタオルあげる」
元木「俺はついでかい!」
しばらくして、あなたが部屋に戻ってきた。
3人「……」
沈黙。はなし、ずらいよね。
元木「あなた大丈夫、じゃないよな」
あなた「……あの人たちから聞いたでしょ。
わたし、汚れてるんだよ。」
元木「そんなこと!!」
あなた「んーん。それにさ……親もいないし」
平塚「あのさ、あの4人が言ってたことは嘘なんでしょ?」
あなた「……え」
平塚「あんな表情をしてる子がした事とは思わないよ。ほら、ホントのこと話して。」
元木「俺たちはあなたの味方だよ。」
あなた「……っ泣」
元木「…それか、残りのメンバーも呼ぶ?」
平塚「みんなの前で言える?」
あなた「まず、始めに……2人に伝えるね。その後に、陽菜ちゃんたちを呼んで欲しい……」
平塚「うん。わかった。」
元木「言ってご覧。」
あなた「……わたし、ほんとは何もしてない。中学の頃、両親は海外にいたの……それで、海外から帰ってくるときに、事故にあってね……死んじゃったの。泣泣。でもね、汚れてるのはほんと…あそ、びじゃないよ。泣」
……泣いてる貴方を見て、こっちまで胸が締め付けられた。
気づいたら、あなたを抱きしめていた。
平塚「あなた……ゆっくりでいい。ゆっくりでいいから……泣」
あなた「しょまくん……泣あの、あのね、中学の担任に両親のことを伝えたの……そしたらね、寝てしまって、気づいたら裸で……泣ベットの上にいて泣」
……聞いていて、その中学の担任に怒りがわいてきた。
湧もそのようだ。怒ってた。
あなた「でね、校長先生とかにも言ったの。でも、誰も味方になってくれなくって……泣そして、クラスの人にはバカにされて…虐められて……泣」
元木「じゃあ、そのリスカは。ごめん、聞いたら悪いけど…」
あなた「そう……耐えれなくって…泣」
平塚「辛かったね。あなた。そんときはそばにいれなくてごめん……もっと早く出会っていたら。」
そう言いながら、抱きしめる力を強めた
あなた「ふぇ…泣わた、たしね、、、わかって、欲しかった。理解して欲しかった。1人はこわい。つらいよー泣」
元木「これからは、俺たちもいる。たくさん、頼って。そして、甘えて。ね?あなた」
あなた「う、うん泣」
しばらく、3人で泣いた。
元木「さて、残りのヤツらを呼ぶか。」
平塚「だね。」
電話をして、直ぐにみんなが集まった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。