第29話

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2018/07/31 04:07

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部屋に入ると、




バッグの中でスマホが振動してる事に
気が付いた。




......きっとアヨンだ。




「もしもし....?」




画面をスライドさせて電話に出る。




『あなた今どこっ?』




やっぱり、アヨン。




「ごめん、今帰って来て、」


『電話もしたしカトクもしたのに!
なんでまた黙っていなくなっちゃうの!?
心配したんだからね!?』


「ごめん、アヨン......」




インソンさんの事もあるし、
なんて言おう......。




『今日も具合悪いの!?』


「ううん、違うの、」




インソンさんの事は当然言えないから




......ジョングクといた、でいっか。




事実、一緒にいたんだから。




「ジョングク、くんとね?」


『え.....ジョングクくん?』


「......うん。結局ジョングクくんに
捕まっちゃって、一緒にいたの」


『......あなたまさか、』


「なんにもないよ?飲んでただけ。笑」


『ホント....?だって、どこにもいなかったよ....?』


「VIPルームで飲んでたの。だから、」


『VIPルームって.....ホントに大丈夫だったの?』


「大丈夫だったよ?なんで?」




アヨンてば、




自分は“抱かれてみたい”とか言ってたくせに




私の事は心配するんだから。




『VIPルームって、ジョングクくんの為に
一室空けてあって、そこでヤッてるって噂
聞いた事あるから......』


「え」




あそこって、そういう部屋だったの......?




「........でも、ホントになんにもなかったから。
心配掛けちゃってごめんね?」


『なんにもなかったならいいけど......
もう心配させないでね?
インソンさんも心配してたよ?』




インソンさんの名前がアヨンの口から出て




心臓が嫌な音を立てる。




「....ホントにごめんね?
インソンさんにも謝っておいて?」


『....うん、わかった。それじゃあ、月曜日ね?』


「うん、月曜日ね。笑」




お互い、“じゃあね”で電話を切った。




......インソンさんが言う訳ないけど




アヨンは知らないみたいだから




あの事はバレないように気を付けないと。





まあ、インソンさんと会う事がなければ
大丈夫だと思うけど......。






それにしても、どういうつもりだったんだろ。








彼女がいるのに、あんな事して。









あの人こそ、ホントはどういう人なんだろう......。





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