第11話

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2018/07/30 11:22

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「......他の女の子達と一緒にしないで、っ」




チャラ男の拘束から逃れようと




腕を引いたり身体を捩ったりするけど
ビクともしない。




「....一緒になんかしてないよ?笑」


「してるでしょ......っ」




もうヤダ。




なんでこんな事になっちゃった......?




「俺さ、おねーさんに見られてて
コーフンしちゃったんだよね。責任取ってよ?」


「....っそんなのアンタが勝手に、」


「ジョングク」


「え」


「俺の名前。“アンタ”じゃなくてジョングク」


「名前なんて聞いてない....っ」




そう、名前なんて聞いてないし、




.....見られてるの気付いてたの?




気付いててあんな......。




「いいから離して....っ」


「嫌だ」


「離さないと大声出すから....!」


「おねーさんに大声は出せないよ。笑」


「っ!」




チャラ男は不敵な笑みを浮かべると




腰にあった手を後頭部に回して




強引に引き寄せる。




とっさに後ろに引いたけど間に合わなくて




さっきよりもっと深く重なった唇。




「ん......っ!」




空いてる右手で




チャラ男の胸を押したり叩いたりするけど




抵抗すればするほど




舌が深く絡め取られる。




「......イイ顔、すんじゃん、っ」




キスの合間にそんな事言うけど




冗談じゃない。




アンタとのキスなんて気持ちよくもなんとも、




「ん......たまんね、」


「...っ」




......ないと思おうとしたのに




チャラ男の一言に




......身体の芯が疼きだした。




ダメ、絶対に。




こんなチャラ男となんて有り得ないんだから。




女の子を使い捨てのおもちゃとしか
思ってないような




こんなヤツと、なんて......。




「......っや、だ、」




身体を捩って抵抗するほど




舌は絡まるし身体は密着する。




ってだからチャラ男ヤバい。




めっちゃ当たって、




「......ね、シよ....っ?」


「っ、や、」




.....ていうか私もヤバい。




キスすら久しぶりの身体は




このまま耐えられるのか自信がない。




だって、絶対イヤ。




こんなヤツとするのも




こんなヤツの思い通りになるのも。





「ぁ......ん、は....っ、」


「......おねーさん、煽んなよ....っ」


「ん.....違、っ」


「......くそ、っ」






......どうしよう。









どうなっちゃうの......?





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