第4話

不思議な気持ち
1,008
2022/12/12 04:16
一松先生
一松先生
あなた〜起きろ〜
起きなきゃちゅーするぞ
あなた
……っ?
ふかふかと暖かい、目を開けると
窓から射し込んだ光が目に入って
思わず目を細めた
一松先生
一松先生
あ、起きた
あなた
……お、おはようございます…?
一松先生
一松先生
はいおはよう。血も止まったし
大丈夫そうだね
あなた
血?
布団の中、体だけ起き上がって、
ふと顔に手を当てる
手に乾燥した、固まりみたいなものが
手に当たって、丁度それが鼻部分と
気づいた瞬間、鼻栓だ、と察した
一松先生
一松先生
それもう取っていいよ
あなた
は、はぁ
「はいゴミ箱」と差し出されては
おずおずとティッシュをゴミ箱に入れる
あなた
あの……松野先生、私
此処に来るまでの記憶なくて……
一松先生
一松先生
そりゃ気絶してたから仕方ないよ
あなた
きぜっ……何!?
あなた
だ、誰が運んできたんですか
一松先生
一松先生
松野……あー、ややこしいか
おそ松だよおそ松
あなた
おそ松……!?
一松先生
一松先生
そうだよ、ったく
いっちょ前にお姫様抱っこなんてして
保健室来るんだから
ガタンっ、と目を見開いては
布団の淵に座る松野先生を見つめた
一松先生
一松先生
でも、……なんかさ
一松先生
一松先生
ちょっと、嫉妬した
あなた
拗ねたように目を伏せ、他所を向く
これは、いつものからかいなんだろうか
あなた
ま、またまた〜
嘘つかなくていいんですよ
松野先生たら冗談が上手なんですから
一松先生
一松先生
……冗談じゃないって
今此処で証明してやろうか?
あなた
えっ
私のいる布団に膝をかけて
壁ドンのような形を作って
見つめてくる松野先生、
……近い
あなた
えっ……と…
松野先生?
一松先生
一松先生
…何
あなた
近いです……
一松先生
一松先生
ふひ、知ってる
すり、と髪を撫でる仕草が
未婚と言われてる松野先生にしては
かなり慣れていて、少し、変な気持ちになる
おそ松
おそ松
松野せんせー!!!!!!
突如、ガララッ、と音がした
慌てて離れる松野先生が
立ち上がって
一松先生
一松先生
……いいとこだったのに
と呟いた気がした
……ねぇ松野先生
これは、からかいなんですか。

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