白咲side
白咲「…ポロッ泣」
飯沼「えっ…あなたちゃん、?」
なんでだろう…
どうでもいいし、何も感じなかったはずなのに
涙が止まらないやッ…
今は心の中が駿くんでいっぱいだった
白咲「しゅ、んくん……なんで、いなく、なったの…泣」
“ 会いたいよ 、駿くん ”
飯沼「ッ…泣」
会いたい 、会いたくてたまらない
なんでだろう…でも、なんだか感情が、溢れてくるような感じがした
駿くんにひどいこと言ったまま、終わりたくなんてなかった
もう一度、抱きしめて欲しかった
もう一度、キスをして欲しかった
もう一度、その先を越えたかった…
もう一度、もう一度…
白咲「駿く、ん…だいす、き…泣」
長尾「あなたッ…」
飯沼「あなたちゃんっ…泣」
中野「あなたちゃん…」
私たち3人はあなたちゃんを抱きしめて、たくさん泣いた
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先生「どうやら白咲さんの病気は少しずつですが回復していってるようです…!
これはもう、奇跡としか言いようがありません…」
飯沼「よかっ、た…泣」
長尾「やったな…!」
先生「しかし、どうやって…」
飯沼「…愛、ですよ」
先生「え、?」
飯沼「時に、真実の愛はどんな薬よりも効果があるんです…」
長尾「…。」
きっとこの奇跡は、
道枝くんが起こしてくれたんだよね
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。