〈あなたside〉
今日も朝起きてから
携帯を開く
___LINE___
隼_もうナオちゃんに話はつけてきたから大丈夫だよ
隼_周りでおかしなことがあったらすぐに言うんだよ!!
隼_俺が守るからね、あなたちゃん
朝からこんなの見ると
心臓に悪いよ、、、笑
なんて独り言を話して
ありがとね、ってLINEを返す
〈隼side〉
ピコン♪と携帯から音が鳴って
見るとあなたちゃんから
ありがとねって返信
俺が守るって言ったからこそ
まず俺からしっかりしないと!!!
って思ったら俄然やる気が出てきた!
マネージャーさんが
今からGENE高撮影行くよ〜
って声掛けられたから
皆でバスに乗って
今日は東京スカイツリー前から始まるらしい
無事にバスも着いて
皆がスカイツリー入り口前に並ぶ
マネージャー
「じゃあ撮影はじめまーす!」
カメラさんの指示に従って
今日もいつも通り進めていって
東京スカイツリーの中で休憩になる
休憩になっても変わらずメンバーと話してたら
周りのスタッフが
写真撮影しないでください
とか
撮影中なので会話はご遠慮ください
みたいなボードをさげてるのに、、、
なんでここに来れたんだ?
ってメンバー皆が疑問に思ってたら
そう言ってその人が
顔を上げた瞬間
そう言ってニヤッと笑うナオちゃん
その笑顔に背筋が凍りそうだった。
亜嵐くんが立って
俺らの前に立つ
俺も立つと身長差で俺が上から見下す姿勢になる
そうなってもナオちゃんは一切ひるまずに
ポケットから携帯を取り出して画像を見せてきた
フッて笑うナオちゃんの手にある携帯には
あなたちゃんが男の人に手を掴まれて怯えてる写真だった
その写真を見た瞬間
冷や汗が止まらなくて言葉も発せなくなった
俺が何も言えないのを察したのか
玲於が横から言ってくれる
好きにしていいよ……………??
どうしよう、俺のせいであなたちゃんが‥
震える手を必死に抑えて◯△公園に向かう
スカイツリーから結構近いところだったと思う、、、
〈あなたside〉
結構暇だったから
少し遠出して、スカイツリー周辺を散歩することにした
やっぱここの景色好きだな〜
なんて思ってたら
こんな風に声を掛けられたのが初めてだったから、すごく怖くて
そう言って腕を掴んでくる男の人
そう言って私が逃げようとしたら
……………………???
なんだこの人、、、?
いまいち、いや全く
状況把握が出来てないまま公園に入って
良かったのかは分からないけど、
ほんとに悪い人じゃなくて安心した、、、
ってホッとしてたら
息を切らしながら隼くんが走ってきて
そう言いながら
胸ぐらをつかむ勢いで走ってきた隼くん
困惑してる隼くんに
また説明して
良かったぁぁあああ!
って私にハグしてくる隼くん
そう言ってくれる隼くんから
心臓の音がすごく聞こえてきて
思われてるんだな。ってことに
涙が出そうだった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。