第41話

41.雨の中の君
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2020/05/03 12:00
〔あなた〕

東京でとしみつと会う約束をしたのが今日。私の家で会う予定だったんだけど、どうやらとしみつは少し遅れるみたい。忙しいのに申し訳ない、、

何かぱっと作れるものでもと思い、コンビニへ行く。最近としみつからストーカーがいるって聞いて、重装備するようになった。

まさか東京までは来ないだろうし、岡崎にいるとしみつの方が心配だ。引越しを進めてるらしいけど、正直気が気じゃない。

店員「ありがとうございましたー」

ある程度の食材を買って家へと歩く。今日の雨はなんだか好きな雨の感じじゃなくて、つい歩くスピードも早くなった。

?「あの」
あなた「はい?」
?「あっ、やっぱり〜」
あなた「どちら様ですか?」
?「私、東海オンエアのとしみつくんの知り合いなんですぅ」
あなた「としみつさんの…へぇ」
?「すみません、あなた気に食わないんですよ」
あなた「私がなにか貴方に嫌になるようなことしましたっけ?」
?「はい」
あなた「それはすみませ…」
?「早くとしみつの前から消えて」
あなた「え」

この時私はようやく気付いた。相手がとしみつのストーカーであるということを。

ストーカー「あんたがとしみつと付き合ってるのも知ってる、存在が気に食わないのよ」
あなた「知り合いですけど、そんなんじゃないです」
ストーカー「これみても言えんの?」
あなた「・・・」

私は岡崎のスーパーで一緒に買い物する写真をみせられて、返す言葉がなくなってしまった。

ストーカー「隣にいるのはあんたじゃないから」
あなた「…一緒に買い物しただけで彼女ですか」
ストーカー「あ?」
あなた「…これだけで私ととしみつさんの何がわかるの?」
ストーカー「うっざ」

気が付けばストーカーの手が私の首にまわっていて、首を絞められているのが分かった。お互い傘はもう地面に落ちている。苦しくて、涙しか出てこない。

あなた「っ…やめっ…」
ストーカー「いい加減にして!こんなんなっても分からん?!」
あなた「いやっ…」

お願い、助けて





お願い、としみつ…

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