第34話

34.誰も悪くないからね
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2020/04/26 14:05
〔あなた〕

としみつと一緒に私の家に入って、電気を付ける。リビングまで行く心の余裕は無くて、立ったまま玄関で話し出す。

あなた「ごめんなさい」
としみつ「…」
あなた「としみつが元気無いってりょうくんから相談受けて」
としみつ「え、りょうから?」
あなた「うん…だから多分私がとしみつの家にネックレス落としてったのが原因かなと思って」
としみつ「…ベランダに落ちてた」
あなた「そのネックレスを私がずっと付けてた理由をりょうくんに話したの」
としみつ「なんでりょうが一番最初なの?」

としみつは怒ってるんじゃなくて、悲しいような顔をして聞いてきた。

あなた「…嫌われるんじゃないかと思った、付き合っても元彼の事を完全に忘れられないなんて、そんなの酷いでしょ…?としみつに打ち明ける勇気がなかった」
としみつ「理由、ちゃんと聞く。」
あなた「…」

私はさっきりょうくんに話した話をもう一度としみつに話した。

あなた「でも、もう大丈夫だよ、今はとしみつだけだか…」

最後まで言いかけた所で、としみつに急に抱きしめられた。ビックリして声が出ない。

としみつ「…ごめん、」
あなた「・・・」
としみつ「怒って悪かったし、あなたが俺を選んでくれて嬉しい」
あなた「…うん、私もとしみつと出会えて嬉しい」
としみつ「もう…怖くない?」
あなた「としみつなら」

今までずっと隠してきた思いを、やっと話せた。としみつ、ずっと一緒にいてほしい

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