第19話

No.19
821
2019/03/11 23:40
カンタはものすごく満足そうに、
笑っていた。







心の奥にチクって刺さる黒い影。





沙絵に言われたことを思い出す。



今は……聞けない。

こんなに良い状態で……





余計なことは考えず、
ただこの場を楽しみたい。








カンタ
カンタ
……あなた?どした?


不思議そうな顔をするカンタ。


あなた

え!いや、なんでもないよ!大丈夫


カンタにはいつもすぐ見透かされる。

カンタ
カンタ
どしたの?なんかあるなら言って?

今度は不安そうな顔をする。


カンタ
カンタ
俺の事?


不安そうに聞いてくる。







言えない……

聞けない…今は…聞きたくない…




あなた

……カンタは、あたしと居て楽しい?

カンタ
カンタ
…楽しいよ、すごく。俺が素直に居られるのはあなただけだもん。


照れくさそうにそう答えた。




嘘をついてるようには見えない。



やっぱり聞かないでおこう。


きっと、なにか理由があるんだ……





あなた

不安になっただけ。でも、今日のカンタ見てなくなっちゃった!ありがとね。






カンタは嬉しそうにしていた。





この笑顔を崩したくない。


そう思った。














楽しく食事をしたあと、
普段はあまり行くことの無い


ラ○ホテルに行った。





とっても綺麗なところで
ベットもキングサイズ。



終電を逃し帰るのがめんどくさかったから
何気なく入ったけど……




高級ホテルみたいに綺麗。




選んだ部屋は最上階で、
結構眺めもよかった。


てゆっても、
普段は閉まってるんだろうけど。





あなた

すごいね

カンタ
カンタ
そだね……


あたしは部屋の中を探索していた。




カンタはなんだかソワソワしていた。


多分だけど困ってるんだろうな…(笑)






カンタ
カンタ
お風呂、入ってくる


そう言ってお風呂に行った。









カンタを待ってる間
変な緊張をしてしまい、

カンタがお風呂から上がってきた時
温まったカンタは顔が赤く、


なんだかとっても色っぽくて、

恥ずかしくなり急いであたしもお風呂に入った。








お風呂の中でのぼせそうなほど
照れてるのが無くなるまで待ち続け、


急いで上がってカンタが待つ部屋まで急いだ。



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