第11話

No.11
945
2019/02/28 09:16
あの、資料室事件から数日。




やっと長い一週間が終わり、
土日の休みに入る。



あれから部長とは二人きりとかはなく、
喋ってもない。





うん、平和が1番っ!



沙絵
沙絵
…ねぇ、今日夜空いてない?


小声で聞いてきた。

あなた

空いてるよ?ご飯行く?

沙絵
沙絵
うん、話したいことがあるんだ…


なんだろう……


いつもより真剣に言うから、
気になったけどここでは聞けない。


沙絵
沙絵
いつもの居酒屋行って、バーでいい?

あたし達には行きつけのお店がある。

あなた

ん、わかった


早く話が聞きたくて、
早く飲みたくて、


仕事を急いで終わらせた。















なんとか定時で帰ることができ、
一旦帰って着替えて出ることになった。


沢山飲もうと思い、
少しラフな感じに着替え家を出た。







お店の前に着くともう沙絵はいた。


一緒に居酒屋に入り、
席に誘導される。










まずは飲み物を頼み、
乾杯をして一息。




あなた

で、どーしたの?

沙絵
沙絵
うん……これ、なんだけど……

携帯を渡され、
覗いてみるとそこには

カンタの姿があった。

あなた

ん?カンタ?

沙絵にはカンタを会わせていて、
遊ぶこともよくあった。

沙絵
沙絵
そう、カンタくん。間違いない?
あなた

うん、これカンタだよね絶対


ほんとに?って
念入りに聞いてくる沙絵。




なんだろ……












沙絵
沙絵
じゃあ、これは?

もう1枚見せられた写真には、
同じ格好をしたカンタ……と女。










えっ?誰?




あなた

こ、これ……

沙絵
沙絵
この前、彼とお外でご飯食べてね?帰りに見ちゃったの……女の人と歩いてるとこ……これ、あなたじゃないよね?
あなた

う、うん……あたしじゃない…




ビックリしすぎて、
頭が追いつかない。









怒り?いや、そんなものない。

悲しみ?それはある。



だけど……









あたしにカンタを責める権利はない。


あたしだって……部長と……





沙絵
沙絵
あなた、これ見てどう思う?浮気……かな

ドキッ



沙絵の言葉にドキッてする。







一緒に歩いてるのだけじゃあ、
判断できない……


それにあたしは……





それより酷いことしてるから…






あなた

あ、あたしは……言う権利、ないよ……

沙絵
沙絵
……部長のこと?

あたしはお酒を一口飲み、
うんと頷いた。

沙絵
沙絵
……そーだよね。変なもの見せてごめんね?

ビックリしちゃってつい……って、

沙絵は少し落ち込んだ。





あなた

大丈夫!自分にしてきたことが返ってきたんだよ!ほら、今日は飲も?沙絵が気にすることじゃないよ!心配してくれてありがとう。



ほんとに、沙絵は良い人だ。


心配してくれて、
こうして楽しく飲める。








そういえど気になる……






だけどその日は気にせず、
沙絵と飲み明かした。


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