どうにか道案内をさせ、
無事部長の家に着く。
鍵を開け、ベットに運んだ。
…にしても重い!!!!
ドサッ
疲れてベットに座る。
グイッ
あたしの腕をつかみ自分の方へ引き寄せた。
バランスが崩れ、
部長の上に少しだけ乗っかった。
腕を掴んでる手は、
強くて中々離れない。
お酒臭いよ…
そう言ってあたしの髪を触る。
ドキッ
鼓動が早くなる。
何あたしドキッてしてんの……
離れようとするけど離れない。
そう言って耳を触る。
体が反応する。
そう言って今度はあたしに抱きつく。
鼓動が早いのがバレる…
一気に焦り、
一気に顔が赤くなるのがわかる。
耳元で囁かれ、
また反応する体。
や、やめて……
そう言ってあたしの唇を
強引に奪った。
すぐ深いキスに変わっていく。
とろけそうに、
絡みつく。
まるで………
本当に求められてるみたいに。
唇が離れ、
部長の両手にほっぺが包まれる。
真っ直ぐな目で、
でも酔ってて少しトロンとしてるのが
ものすごく色っぽくて、
吸い寄せられてく。
ドキドキッ
心臓が張り裂けそうになるくらい
鼓動が早くなる。
目を逸らせず、
ただただ部長の目に惹き付けられる。
あたし達はその日、
初めて事を犯した。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!