第14話

第十話
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2022/06/23 11:18
なかのっちside
なかのっち
セェェェェェェフ!!!!!!
高田健志
うるせぇ!!!!
なかのっち
あ、すみません…
神宮寺
間に合ってるから大丈夫よ〜
会議室の扉を勢いよく開け、ギリギリで駆け込む俺に注意する俺の上司、高田さんと許してくださった社長、神宮寺さんの隣に座る。

一応俺ここの組織内だと上の方なんだよな、マジで実感ないけど。

そんなこんなで会議が始まる。
神宮寺
まず、単刀直入に言います。悪魔のレベルが上がってきている。それにより狂科学者マッドサイエンティストも強くなってきてます。全員気を引き締めて任務をこなすこと。
それは俺も思っていた。敵がだんだん強くなっている。
神宮寺
我々の目的は悪魔を生み出し、世界を混沌に陥れようとしている「根源」、もとい悪魔側のリーダーの居場所を突き止め、殺すことです。少しでも情報を手に入れたら本部に連絡するように。
他にもいろんな話し合いをし、会議が終わった。もう夜遅いし練習するのは明日にするかぁ。
高田健志
おいなかのっち
なかのっち
あ、高田さん!どうしました?
高田健志
今度うちとうる船で久しぶりに練習試合しない?
なかのっち
あ!!めちゃくちゃいいですね!!やりましょう!!
高田健志
オッケー、じゃあ後でメールしとく
なかのっち
はい!お疲れ様でした!!
高田村の面々とはときどき模擬戦のようなものをする。すごく刺激になるから嬉しい。
神宮寺
のっちさ〜ん?
なかのっち
あ、神宮寺さん、どうしました?
神宮寺
うる船にお願いしたい依頼があって
なかのっち
了解です。なんですか?
神宮寺
長年悪魔と契約を結んでる村を見つけました。
なかのっち
村単位ですか!?!?
神宮寺
どちらかと言うと村で1番の権力者が契約を結んでる。だから村では悪魔を讃えるのが当たり前。
なかのっち
…なるほど
神宮寺
結構手強い相手だと思うけどお願いします。
なかのっち
わかりました。任せてください!
神宮寺
さすがのっちさん!頼もし〜!
社長だというのにいろんな人に丁寧な神宮寺さん、さすがだなぁ…と思う。
神宮寺
あと、これもお願いしたい
なかのっち
なんですか?
神宮寺
番長にこれ
なかのっち
番長と面識があるんですか??
神宮寺
あれ、知らない?
神宮寺
番長は僕の元補佐だよ?
なかのっち
えええ!?!?
神宮寺
あ、知らなかった?
懐かしいなぁー、と神宮寺さんが呟く。
神宮寺
じゃ、僕はこれで
なかのっち
あ、あ!はい!ありがとうございました!!
番長ってそんなに上の人だったんだ…ちょっとびっくりした…でも俺たちと一緒に学園通ってたよな…?どうして補佐をやめたんだろう?
いけない、今は任務のこと考えないと。番長には今度機会があったら聞いてみよう。

そう思い、とりあえず番長の事は置いといて任務をどうするかを考えながら家に帰る。
なかのっち
ただいまぁーー!
なかのっち
みんなーー!結構大事な任務きたから会議室集合!!
ハッチャン
りょーー!!
みさとらん
はーい!
詩人さん
わかりました!
はやく行けたら明日行きたいなぁ…と思いながら待っていると『ほぼ』全員が揃った。
なかのっち
…あれ?なつぴょんは??
詩人さん
あれ?なっちゃんいない?
しうね
…部屋かな?
番長
部屋見てきたけどいなかった
どこいったんだ?別に行動を制限するつもりはないけど…こんな夜遅くに?
なかのっち
瀬戸?お前なんか知ってるか?
さっきから一言も喋らない瀬戸に聞いてみる。部屋が同室なんだから何か知ってるだろう。
瀬戸あさひ
…知らねー
ねろちゃん
絶対知ってるだろ
瀬戸あさひ
……俺は朝には帰るってことしか聞いてねぇ
瀬戸がそっぽを向きながらそう話す。
なかのっち
……お前…もしかして出かけた理由教えてもらえなくて拗ねてる…?
瀬戸あさひ
はあぁ???別に拗ねてねーし!
ズズ
いやこれ絶対拗ねてるで
瀬戸あさひ
ふざけんな
なかのっち
まあまあwマジで知らなそうだからいいやw
朝までには帰ってくると言ってるみたいだし心配はいらないかな
なかのっち
じゃあ、どんな任務か説明しまーす!
瀬戸side
勝手に拗ねてるということにされた。マジで腹立つ。けどなつぴょんのことを知らないと思ってもらえたのでよしとする。



知ってるよ。



どこにいってるか。



何をしているのか。



お前が背負っているものも全部。




でも。知っていてもなんの役にも立たない自分に腹が立つ。



あいつがさっきどんな顔で出ていったかなんてここにいるみんなには想像もつかないだろう。



「仕事だから。」



俺にはこれしか言ってくれない。



頼ってもくれない。



それでも俺には話してくれてるから信用されているととってもいいのだろうか。



ここにいる奴ら全員、お前のこと嫌わないよ。頼れる奴らだよ。





頼れよ。





いくらそう言ってもあいつには届かない。




「みんな、俺を受け入れてくれるだろうとは思ってるよ。」






「これは俺のわがままなんだ。」






じゃあ行ってくる。と悲しそうに笑いながら真っ黒な鎌を担ぐなつぴょんを俺は見送ることしか出来なかった。
主。
主。
ここまで読んでくださりありがとうございました!

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