第21話

6
1,889
2023/04/02 12:19
モブ
モブ
何してくれてんだ!!俺の、これからを潰す気か!!
モブ
モブ
(ひゅうがくんの胸ぐらに、つかみかかる)
ひゅうが
(掴んできた手を振り解いて、モブの胸ぐらを掴み返したまま、モブの背中を地面に叩きつけて、冷たい目と、怒りに震えたドス低い声で、)
ひゅうが
うるっせぇ〜な、オメェらに、もう、
「これから」なんて、ねぇんだよ。
お前らの、将来なんて、ぶっ潰れろ。
一生、牢屋に入って、苦しめばいい。
そして、二度と、俺たちの前に姿を現すな、近づくな。
今度、1ミリでも、俺らの視界に入ったら、、分かってるよな??
モブ
モブ
っ。。
ひゅうが
(自分の両手を、はたいて払って、立ち上がり、ゆうまくんの方を向いて、)
ひゅうが
ゆうま、あとは警察に任せて、
俺たちは早く大飛のところに行こうぜ。
ひゅうが
ぼんが呼んでくれた救急車で○○病院に運ばれて手術中って、30分前にグループの方に連絡きてるから。
ゆうま
。。はい。。
ひゅうが
さっきタクシー呼んで、すぐ着くらしいから、ちょっと道あるところに出ようぜ。
ひゅうが
(ゆうまくんの背中に手を添えて、悠馬くんと歩いて行く。)
〜ひゅうがくんと、悠馬くんが、
タクシーに乗って、大飛くんが運ばれたという、
病院に向かっている途中。。〜
ゆうま
。。(涙目になって俯き、膝の上で、固く手のひらを握りしめながら、、)
ゆうま
また、、守れなかった。。
ひゅうが
っ。。(ゆうまくんの方に顔を向く)
ゆうま
いっつも、守られてばっかりじゃないですか。。
いっつも、大飛に、守られてばっかりで、、 僕は、何もできないで。。
ひゅうが
。。そんなことねぇよ。。
そんなことねぇけど、、みんな1人、1人、ゆうまと、同じこと思ってるんじゃねぇかな。。
自分は、大飛に守られてばっかり。。って
ひゅうが
(下を俯いて、)

現に、俺も、そう思ってるし。。
ゆうま
なんでなんでしょう。。なんで、、大飛を守れないんでしょ、、
ひゅうが
あいつが、、大飛が、それを望んでるからじゃねぇか??
傷つくのは、自分だけで十分だ、、って、自分の側に居る大切な人達は傷つく必要がない人達だから、、その傷つく必要がない人たちが、余計に傷つくくらいなら、
その傷も、喜んで自分が背負う、、って。。あいつ、いつか、言ってた気がする。。
ゆうま
っ。。じゃあ、一体、その大飛が背負う傷からは、、
一体、誰が守るんですか!!
ゆうま
(涙を流しながら、震えた声で)
ゆうま
誰が、、大飛を守れるんですか。。
ゆうま
僕たちにとっては、大飛にだって、傷ついてほしくない。。大飛だって傷つく必要なんてないじゃないですか。。確かに、口調は強いところがあるし、怖いイメージもあって、誤解を招きやすいところもあるかもしれない。。でも、あんなに、僕たち1人1人のことを想ってくれて、かわいらしくて、漢気もあって、なんだかんだ純粋無垢で、優しいだけじゃ収まりきらないほどの、心暖かい僕たちの大切な人が、なんで、傷つく必要があるんですか。。
ひゅうが
っ。。(窓側の方を向いて、静かに涙を流す)
ゆうま
俺の、、俺たちの、大飛を大切に想う気持ちは、絶対、誰よりも強いのに。。僕は、自分が、情けないです。。グスッ。。どうしようもなく、、自分のことが、情けなくて。。(泣)
ひゅうが
(肘をついて、窓を眺めて、
静かに涙を流しながら)
ひゅうが
(小声で)

俺だって、、自分が情けなくて、しょうがねぇよ。。グスッ。。
悠馬と、ひゅうがが、病院に着き、急いで、
大飛が手術中の部屋の前に、行った時、、

大飛の手術が始まってから、
約1時間が経っていた。。

優太は、
目を真っ赤に腫らしながらも、
自分の両膝に両肘を着き、顔の前で、
両手を合わせて座っていた。

あっちゃんも、
ほぼ、優太と同じ体制で、俯きながら、
合わせている手を震わせていた。

ぼんは、
座って、祈るように、上を見上げて、目を瞑っていた。

おとべは、
座って、顔を両手で覆って、俯いていた。

リョーマは、
立って、ウロウロしながら、顔を両手で覆って、
「フゥーッ」と息をしたり、
両手をこすり合わせたりしている。
ひゅうが
ぼん、

(悠馬くんと一緒に、ぼんさんの、近くに行って、)
ぼん
あ、
ひゅうが
大飛の容体は、
ぼん
。。少し前に、大飛の手術室から出てきた看護師さんに聞いたところ、
ぼん
出血が、多くて、助かるか、どうかは
五分五分ごぶごぶだって、、
ぼん
(涙目になって、唇を噛み締める)
ひゅうが
っっ。。そっか。。
ゆうま
っ。。(下に俯く)


→続く

プリ小説オーディオドラマ