あむぎりside
俺たちがお医者さんに全員お礼を言い終わった後くらいに、
大飛が、
ストレッチャーで
手術室から運ばれてきた。
その大飛は、、
大きな酸素マスクをつけ、
点滴などの色々な管に繋がれていた。
俺たちは、
ストレッチャーで運ばれてる大飛が、
手術室から出てきた瞬間、
皆、一目散に大飛の元へと、
駆け寄った。
だが、やっぱり大飛は、
ストレッチャーの上で
目を閉ざし、横たわったまま、
びくともしない。。
そして、そのあと、
しばらくしてから、
大飛を運んでくださったうちの
1人の看護師さんが戻ってきて、
俺たちを
大飛の病室まで、連れていってくれて、
俺たちは、大飛の病室に入った。
でも、やっぱり大飛は、
酸素マスクをつけて、
色々な管に繋がれたまま、
固く目を閉じ、びくともしない。
俺たちは、大飛のベッドを囲んで座り、
涙目になりながらも、大飛を見つめたまま、
しばらく誰も口を開かなかった。。
しばらくして。。
優太が、涙目になりながらも、
すごく愛おしそうに、
でも、すごく寂しそうに、、
大飛の頭をゆっくり優しく撫でながら、、
ひゅうがも、涙目になりながら、
左側から、大飛の胸元に手を置いて、
俺も、涙目になりなから、
大飛の右側の手を握って、
そして、、
悠馬は、大飛の左側の手を
両手で包むように力強く握って少し持ち上げて、
自分のおでこに、その手をくっつけて、
号泣しながら、震える声で、
裏方は、もう全員、号泣していた。。
ぼんなんて、泣き崩れていた。
→続く
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。