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時間は戻って、現在。
気付けば何人か教室に集まっていた。
「月居さん!噂なんだけど…転校するって本当?」
『あ、まあ……うん、転校するよ』
クラスメイトの女の子の質問に答えると、女の子はえーっと声を上げた。
「つまんなーい。月居さん転校らしいよ」
『ッ…………』
「まじぃ?"暇潰し"なくなるじゃあん」
ある意味、転校することになってよかったと思ってはいた。
こんな"モノ扱い"をされるなら、学校が変わるのはある意味得だったのかもしれない。
でも、全部が全部不幸って訳でもなかった。
「あなた?」
『ッあ……瑠衣』
瑠衣は私の唯一無二の親友で。
私のことを唯一理解してくれた子。
瑠衣と離れたくなかった。
瑠衣「どこの高校行くの?」
『え、っと…………』
そう言われて昨日、晴也(と呼べと言われた)に言われたことを思い出す。
晴也「あ、先に忠告しておくけど」
晴也「明日学校で転校先とか言うんじゃねーぞ」
『え、なんで………?』
晴也「なんでも。自分が後悔するだけだけど」
晴也「ま、言うか言わないかはあなた次第だけどな」
『……………』
思わず聞きそびれたけど、あの3人に迷惑をかけるようなことはしたくない。
一応仮にも兄弟になる相手だからなあ………
『……ごめん、言えないや』
そう言って私は、笑った。
瑠衣はとても悲しそうな顔をしていた。