翌日 待合室 夕方
藍沢○○
■_ヾ(・・*)
藍沢耕作
……もう帰るぞ。
藍沢○○
……うん。
藍沢耕作
……今日も記録してたのか?
藍沢○○
……今日はレポート書いてた。
藍沢耕作
……そうか。
藍沢○○
……(無言)
藍沢耕作
……(無言)
藍沢○○
な、なんか静かだねー……
藍沢耕作
そう…だな。
藍沢○○
……何かあったの?
藍沢耕作
いや、何も。
藍沢○○
ほんとに?
藍沢耕作
あぁ。
藍沢○○
……嘘って分かってるんだけどね。
藍沢耕作
……そうか。
藍沢○○
何があったの?
藍沢耕作
……何も。
藍沢○○
……そう。
藍沢耕作
あぁ。
藍沢○○
私が信頼出来ないのね。
藍沢耕作
信頼って……してるだろ?
藍沢○○
してないから言ってくれないのよね?
藍沢耕作
信頼してるからこそ言わないんだ。
藍沢○○
どういう事?
藍沢耕作
そういう事だ。
藍沢○○
さっぱり分からないんだけど。
藍沢耕作
お前には分からないだろうな。どうせ。
藍沢○○
幾らなんでもその言い方は無いでしょ!
藍沢耕作
そういう言い方させてるのは誰だ?
藍沢○○
なに?私が悪いって言うの?!
藍沢耕作
そんな事一言も言ってないがな。
緋山美帆子
(廊下を通りかかる)あれ、あなたちゃん?居たの?
藍沢○○
あ、緋山先生……
藍沢耕作
緋山、向こう行っててくれ。
藍沢○○
何それ、八つ当たり?
藍沢耕作
八つ当たりなんかじゃない。
藍沢○○
どう考えても八つ当たりでしょ?
緋山美帆子
ちょっと、2人共どうしたの……?
藍沢耕作
もういい、勝手にしろ。
藍沢○○
はぁ?呆れた。
緋山美帆子
ちょ、どういう事……?
藤川一男
緋山、こっち!(ずっと廊下に隠れてた)
緋山美帆子
あ、藤川。
藤川一男
こっちこっち。
緋山美帆子
え、何……?
医局
藤川一男
あ、あった。
緋山美帆子
え、何が?
藤川一男
DNRオーダー。
緋山美帆子
どういう事?
藤川一男
あの2人、ギスギスしてるんだろ?
緋山美帆子
うん、してるね。
藤川一男
事の発端、知ってるか?
緋山美帆子
いや、知らない……
藤川一男
これだよ。DNRオーダー。
緋山美帆子
え、DNRオーダー?
藤川一男
DNRオーダーの事で昨日言い合いしてたんだ。
遡る事昨日の夜……
待合室
藍沢○○
ねぇDNRオーダー本当に預かっておくの?
藍沢耕作
あぁ。
藍沢○○
危篤の状態になった時に提出するんだよね?
藍沢耕作
……迷ってる。
藍沢○○
え、どういう事?
藍沢耕作
提出したらもう延命処置が出来ない。ましてや危篤の状態だろ?希望を捨てるのと一緒だ。
藍沢○○
お母さんの望み、聞かないの?
藍沢耕作
……多分、聞けないと思う。
藍沢○○
お父さんは後悔しないの?
藍沢耕作
後悔……?
藍沢○○
「望みを聞いてあげてれば」そうやって後悔しない?
藍沢耕作
……分からない。
藍沢○○
……後先考えて行動して欲しい。
藍沢耕作
いつも考えてる。
藍沢○○
なら後悔しないよね?
藍沢耕作
だから分からないって言ってるだろ。
藍沢○○
なんで?考えて行動してるなら後悔しないよね?
藍沢耕作
……もういい。今日は寝よう。
藍沢○○
……分かった。
……………………………………………………………
緋山美帆子
そんな事が……
藤川一男
そうなんだよ……
緋山美帆子
……ってかなんで知ってんの?
藤川一男
ん?いや、見ちゃったんだよ。昨日。
緋山美帆子
それは…偶然?
藤川一男
言い合いの声が聞こえてから聞いてたから偶然では無いかもな!
緋山美帆子
……声のトーン場にあってないよ。
藤川一男
あ……すいません。
緋山美帆子
取り敢えず、あの2人を元通りにしなくちゃなぁ……
藤川一男
だよな……
緋山美帆子
たとえ家族でも言っていい事と悪い事があるからねぇ……
藤川一男
あなたちゃん、相当頭に来てたよ。
緋山美帆子
だと思う。じゃなきゃあんなキレ方しないし……
ガチャ…
冴島はるか
お2人が心配しているほど絆は脆くなかったようですよ?
藤川一男
わっ、いつから……?
緋山美帆子
さっき入ってきたじゃん。
藤川一男
あ、そうか……
冴島はるか
……すっかり仲直りしちゃってます。
緋山美帆子
……え?
仮眠室
藍沢○○
ねぇお父さん、明日ここのケーキ食べたい!
藍沢耕作
そこよりこっちの方が美味しそうだけど……
藍沢○○
あ、そっちも食べたい!
藍沢耕作
……じゃぁ両方買うか。
藍沢○○
(b・ω・d)イェァ♪
仮眠室前廊下
緋山美帆子
……これさ、物で釣られたよね。
藤川一男
だと思う。
冴島はるか
まぁ……仲直り出来たならいいんじゃないですか?(笑)
緋山美帆子
そうだね(笑)
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第22話 私って必要?
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!