第36話

そう簡単には教えないから。
3,068
2020/07/22 22:17
翌日    病室     朝
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
あなた……理由、教えてくれない……?
藍沢○○
藍沢○○
え?だーかーらー、皆に迷惑かけるのが嫌だったの!
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
……そうじゃなくて。
藍沢耕作
藍沢耕作
あなた、自分でも分かってるだろ。もうバレてるって。
藍沢○○
藍沢○○
……え、私何も隠してないよ?(笑)
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
あなた。お母さんとお父さんの目は誤魔化せないよ。
藍沢○○
藍沢○○
えー2人共何〜?怖いよ?(笑)
藍沢耕作
藍沢耕作
あなた、ふざけてないで教えて。
藍沢○○
藍沢○○
……あ、危なっ!(窓際を指差す)
藍沢耕作
藍沢耕作
危ない?(窓際を向く)
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
え?(窓際を向く)
藍沢○○
藍沢○○
(隙を狙って病室から出る)
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
なんにも無かったけ…ど……?
藍沢耕作
藍沢耕作
逃げられた……
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
まんまと引っかかった……
藍沢耕作
藍沢耕作
……でも一つだけ確実に分かった事があるよな。
白石(藍沢)恵
白石(藍沢)恵
……そうね。
藍沢耕作
藍沢耕作
絶対に隠してる……
待合室
藍沢○○
藍沢○○
ここまでこれば大丈夫でしょ……
松山璃久
松山璃久
……㌧㌧\_(・ω・    )(あなたの肩を叩く)
藍沢○○
藍沢○○
え……?璃久!?
松山璃久
松山璃久
( ^ω^)ニコッ
藍沢○○
藍沢○○
……え、何…?
松山璃久
松山璃久
教えてくれない?
藍沢○○
藍沢○○
璃久までそんな事言うの?(笑)
松山璃久
松山璃久
……俺にも非があったんだろ?
藍沢○○
藍沢○○
……ないよ(笑)気にしないで!
(走って逃げる)
松山璃久
松山璃久
あ、ちょ……はぁ…どうしようかな……
取り敢えず追いかけて探さないと……
藍沢宅付近
藍沢○○
藍沢○○
ここまで来たら大丈夫よね……
藤川裕也
藤川裕也
よっ!
藍沢○○
藍沢○○
うわっ!びっくりした……
藤川裕也
藤川裕也
悩み事?
藍沢○○
藍沢○○
……分かってるでしょ。
藤川裕也
藤川裕也
あーこの間の事か!
藍沢○○
藍沢○○
声のトーン場にあってないと思うけど……
藤川裕也
藤川裕也
この間の事、気にしてんの?
藍沢○○
藍沢○○
……まぁね。
藤川裕也
藤川裕也
ばーか!
藍沢○○
藍沢○○
はっ?
藤川裕也
藤川裕也
気にするくらいならするなよ。
藍沢○○
藍沢○○
それが出来ないから悩んでるんだけど。
藤川裕也
藤川裕也
そーだよなー、過去には戻れないもんなー
藍沢○○
藍沢○○
うざっ。
藤川裕也
藤川裕也
ズバズバ言うなぁ…
藍沢○○
藍沢○○
うざいのはうざいんだから仕方無いでしょ?
藤川裕也
藤川裕也
そうだけどさ、なんか…あなたちゃんぽくないと言うかさ。
藍沢○○
藍沢○○
私っぽくない……?
藤川裕也
藤川裕也
うん、今は笑顔が眩しくてキラキラしてるあなたちゃんじゃ無い。ただ何かに怯えてるあなたちゃん。
藍沢○○
藍沢○○
……教えないよ。
藤川裕也
藤川裕也
分かってる。頑固だもんな。
藍沢○○
藍沢○○
唯一分かってくれた。
藤川裕也
藤川裕也
え?
藍沢○○
藍沢○○
皆、「教えて」しか言わなくて。私の気持ちなんて関係無しだった。でも裕也くんは私の気持ちも考えてくれた。
藤川裕也
藤川裕也
そりゃそうじゃない?
藍沢○○
藍沢○○
え……?
藤川裕也
藤川裕也
同い年は俺だけでしょ?同年代にしか分からない苦しみや辛さがあるだろ?
藍沢○○
藍沢○○
……ありがとう。少し気が楽になった。
藤川裕也
藤川裕也
なら良かった。
藍沢○○
藍沢○○
……あのさ。
藤川裕也
藤川裕也
ん?
藍沢○○
藍沢○○
今度こそ家に帰りたくない…なぁ……
藤川裕也
藤川裕也
泊まりな。
藍沢○○
藍沢○○
ありがとう…
藤川裕也
藤川裕也
ってかそう言って欲しかったんだろ?笑
藍沢○○
藍沢○○
……まぁね!笑
藤川裕也
藤川裕也
さ、帰るぞー
藍沢○○
藍沢○○
はーい
その頃スタッフステーションでは……
藍沢耕作
藍沢耕作
藤川!あなた見つかったか?
藤川一男
藤川一男
いや……
冴島はるか
冴島はるか
救命フロアには居ないって事ですか……
松山璃久
松山璃久
ごめんなさい、俺があの時追い付けていたら……
藍沢耕作
藍沢耕作
追い付くより、連絡回してくれて良かった。その方が早く行動出来るからな。
松山璃久
松山璃久
そうなんですか……
緋山美帆子
緋山美帆子
一体どこに行ったんだろ……
藤川一男
藤川一男
(スマホ見る)あ、裕也からメール…
冴島はるか
冴島はるか
裕也なんて?
藤川一男
藤川一男
……「あなたちゃんは家に泊めてるから。」
だって…
藍沢耕作
藍沢耕作
取り敢えず一安心だな……
松山璃久
松山璃久
……あなた、大丈夫でしょうか…
藍沢耕作
藍沢耕作
大人には分からない悩み…とか…?
冴島はるか
冴島はるか
それは無いかと……
藤川一男
藤川一男
はるか、何か分かったのか……?
冴島はるか
冴島はるか
大人には分からない悩みなら、こんなに分かりやすく会話を避けないと思います。
分かりやすく行動したのは、何かを伝えたかった、もしくは何か気付いて欲しかったのでは無いかと思って……
藍沢耕作
藍沢耕作
……その説あるな。
緋山美帆子
緋山美帆子
あなたちゃんらしいかも……
松山璃久
松山璃久
……俺、どうしたらいいんでしょうか…?
藍沢耕作
藍沢耕作
…まだ何も分からないからな……
冴島はるか
冴島はるか
取り敢えず、今はそっとしておいてあげた方がいいのかも知れませんね……
藍沢耕作
藍沢耕作
そうだな……

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