ももside
ほかの班出来てるかな~
...何か涼介の班やばくない?
煙がすごい出てきてるけど...
ちょっと心配なんだけど。
花恋ちゃんが蓋を開けようとしたら...
じゃがいもが勢いよくはねて花恋ちゃんの所に向かって飛んできた。
花恋ちゃん達の所に行ったら...
涼介が花恋ちゃんを守って抱きかかえている瞬間だった。
なんだろうこの気持ち。
花恋ちゃんと涼介が無事でよかった。
この気持ちが大きいはず...
なのに
なんでこんなに胸が苦しいんだろう。
何でだろう、上手く笑えない。
どうしよう、2人は何も悪くないのに...
最悪だ、私。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
廉side
ももは涼介君と花恋さんの姿を見て言葉を失っていた。
そりゃそうやんな。
花恋さんを助けようとしたのは分かっとる
その事はももも十分分かってる。
あんなももを見たのは初めてやわ
2人を見ながらぼーっとして、顔から笑顔が消えてた
でも、
無理にでも笑顔を頑張ってつくって
2人に気を使わせないようにしてた。
ももはそう言って走ってった
心配になって、声をかけたけど
俺にも気を使わせないようにしてる。
だから、俺は...
こんな冗談を言う事くらいしか
ももを笑顔に出来ない。
少しでもいい。ももを笑顔にさせたい。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!