第16話

" こ わ い "
436
2021/06/23 12:31
あなた「   ッは、…ッはぁ、はぁ…   」










気が付くと私は校舎裏に来ていた.










普段滅多に人の来ないこの場所.











私の心を落ち着けるにはもってこいの場所だった.










半分倒れ込むようにしながら、壁際に座る.










体が動くことを止めると、一気にさっきの出来事がカムバックしてきた.










あなた「 怖かった、 」










ぽろぽろと涙が零れてくる.










他でもない、生理的な涙だった.










『 怖い 』『 なんで 』『 ごめんね 』










そんな言葉が頭を交互する.










自分でも訳が分からなくなり、










プツンと糸が切れた.

プリ小説オーディオドラマ