第5話

"束 の 間 の 憩 い"
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2021/03/06 07:19
退屈な授業はあっと言う間に過ぎ、お昼休み。









購買で買ったメロンパンを片手に、連絡が来てないかとスマホをチェックする。




すると、1件の通知が。









いつもお世話になっているお得意様・・・・からだった。











内容は、今夜予定が空いているかどうか。











…今日も"仕事"か。











そう思いながら、『空いてますよ』と返事を返す。






すると直ぐに既読がつき、いつもの場所で、という指定があった。










わかりました、と返し、何気なく外へと視線を移した時だった。











あなた「おわ…って、赤葦くん。どしたの」








赤葦「園田さんがため息ついてたから、どうしたのかなっと思って」









一瞬顔を強ばらせた赤葦くんは、直ぐに元の顔に戻って言った。











あなた「ほんと?私そんなに顔に出てた?」








赤葦「顔っていうか、声だけどね」














あなた「…ふふ、そうだね。次の授業数学だな~って思っちゃって」







赤葦「園田さん、数学苦手なんだ」














あなた「まあ、得意とは言えないな…」










赤葦「そ。わかんない所あったらいつでも聞いてね」






あなた「うん。ありがとう」















赤葦くん、優しいな。

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