第7話
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純喜side___
「好きな人に目が行っちゃうよね〜」
やないねん。
あなたは俺と拓実のこと言うてるんやろうけど、それサラッと自分は豆ちゃん好きって言ってるようなもんやで。
純「で?俺も付いてくん?」
拓「お願い!あなたと2人で観に行ったら俺耐えられん!絶対豆ちゃん豆ちゃんになるやん」
拓実はあなたのことが好きでめっちゃアピールしてきたのに全然気づかれんあげく、俺とデキてるって事にされとる。
拓実…かわいそうやな。
純「そうは言っても、2人で出かけるチャンスやん。デートみたいなもんやん」
拓「デートのメインイベントで他の男にキャーキャーするの見んとあかんの?」
それも、そうやな…
しゃぁないか。
当日を迎えて3人で会場に入ると凄い人と熱気で溢れていた。
蓮くん達はまだもう少し出番が先らしい。
拓実もホンマにダンスが好きみたいで、出場している有名なダンサーさん見ては興奮していた。
俺もこういう場所が好きやねん。
テンション上がって見よう見真似で踊ってみる。
純「っしゃーーーーー!」
拓「あかん!純喜くんそれどんな動き(笑)」
あなたを見ると涙流して笑っとる。
酷ない?
しばらくすると、アナウンスで蓮くん達のチーム名が呼ばれた。
よく見えるように3人で出来る限りステージに近付いた。
流石というか、自分の見せ方分かってるんやな。
ホンマに2人がかっこいい。
チラッと横を見ると、両手で口元押さえて目をキラキラさせて豆ちゃんを見るあなた。
あー、見るんやなかった。
豆ちゃん見てそんな顔しんといてよ。