第33話
33
朝早くから拓実くんと神社に向かう。
神社に近づくにつれて人も増えてきて、三箇日が過ぎたのに参道には屋台が出ていて賑わっていた。
「甘酒おいしそ〜」
拓「帰り寄ってく?」
「いいの?」
拓「ええよ。他にも見てこ!」
ドテッ
長い階段をせっせと上がる途中で足を取られてこけてしまった。
「痛い」
拓「結構あなたってドジよな?」
立ち上がるのに手を貸してくれる拓実くん。
拓「このまま行こっか?」
手をギュッと握られた。
普段は可愛いんだけど、たまに出る男らしい感じはまだ慣れない。
純喜くんや景瑚くんといる時はふわふわしてて可愛いのに、2人で出かける時の拓実くんはちゃんと男性って感じ。
あたりまえなんだけど。
横を歩く拓実くんをジーっと見ると、気づいたのかみるみるうちに耳が赤くなっていった。
やっぱり可愛い。
参拝を済ませ、屋台を巡り終わり街中を2人で手を繋いで歩く。
通りにあるカラオケ店に目が止まる。
カラオケかぁ…
久しく行ってないな〜
拓「行きたいん?」
「え?」
拓「時間あるし行こ!」
「〜♪」
手を引っ張られてお店に入ると、2人ともこれでもかってくらい曲入れて熱唱。
「ーーーーーっ!!!楽しい!!!!!」
拓「いや、テンション高っ(笑)」
久々すぎて楽しさ爆発。
はしゃぎにはしゃぎまくった。
拓「〜♪」
初めて拓実くんの歌聴いたけど
上手だなぁ…