戦場に着き、さくらは家康と動けなくなった者の手当てと、炊きだしを任され、三成は光秀と城で残り、秀吉、政宗は信長と戦に赴いた。
(さくら)『大丈夫ですか?しっかりしてください!(>.<)』
さくらは次々に怪我人を看病していく。
(家康)「さくら、あんたも少しは休みな
看病しぱなっしで疲れたでしょ?」
(さくら)『ううん、大丈夫!それに……』
(家康)「それに?」
(さくら)『困ってる人を放っておけない!( ・`д・´)』
(家康)「本当にたいしたもんだよ、あんた」
(さくら)『ううん、戦場ではこれくらいしかできないから……』
(家康)「そっか、でもこのペースだと」
(さくら)『手当てが間に合わない……』
さくらはたくさんの怪我人を泣きそうな顔で見守る。
(家康)「さくら……」
(さくら)『家康、お願いがあるの』
(家康)「何?」
さくらはダイヤを取り出し家康に見せる。
(家康)「まさか、力を使うつもりなの?」
(さくら)『大丈夫だよ!信じて』
(家康)「わかった、かざせばいいんだっけ?」
(さくら)『(^-^)うん!』
家康はさくらを信じ、ダイヤに手をかざす。
すると、ダイヤの色が信長とは異なり今度は緑色になった。さくらはその光を自分の取り込む。すると、さくらの体が緑の光に包まれる。
(家康)(信長様の言った通り、さくらの体が光に包まれた……でも色は赤じゃなく緑?)
(さくら)(森林のような安らぎの力と何が来ても屈しない大きな思い……か家康らしいな(´ー`))
さくらが目を開くとその瞳は鮮やかな緑色に変化していた。
(家康)(さくらの目の色が俺と同じ緑に……)
さくらはパンッ!と手を叩くとその手を開く、すると、さくらの手のなかには先ほど緑の光がそこにあった。
(さくら)『癒しなさい……』
さくらの声とともにその光は怪我を負った兵士達に向かっていく。すると少しずつではあるが兵士達の怪我が治っていく。
一連の動作が終わるとさくらは家康から借りた力をダイヤに戻し、それを今度は家康にと返す。その光は家康にすっと収まる。
(家康)「さくら……あんた」
(さくら)『私、本当は戦なんて嫌いだし、わかんないし、傷ついてほしくなんかない
でも私が一番嫌なのはその場で命を散らすこと……それだけ』
(家康)「信念がはっきりしてんだね
ありがとう……おかげで兵士達が助かった」
(さくら)『私は力を借りて癒しただけ
全部、家康の力と思いがあったからだよ?』
(家康)「俺の力と思い……?」
(さくら)『そう……森林のような安らぎを与える力と、何にも屈しない強い思い
家康の力を取り込んだとき、家康らいしなって思ったよ!(*^-^)』
(家康)「止めてよ、そんな顔……
そんな顔しても、何もないからね」
(さくら)『(・_・?)ん?』
(家康)「こっちの話……ほら、もうすぐ
信長様達が戻ってくるからそれまで頑張るよ」
(さくら)『はい!(^o^ゞ』
さくらと家康は信長達が戻ってくるまで
怪我人の看病を続けるのだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。