事件から数ヶ月、数年が経ち、
さくらは佳奈子の実家で暮らした。
佳奈子を親友と思っており、同時に母のようにも思っていた。
そんなある日……
(さくら)『佳奈子、私デザイナーになりたい!』
外国の学校を卒業して就職の道へと進もうとしていた。
(佳奈子)「さくらなら素敵なデザイナーになれるわ!頑張りなさい」
(さくら)『うん!』
(佳奈子)「それと、鞄の中に私からのプレゼントが入っているから、離れていても私のことを思い出せるように……」
(さくら)『ありがとう!それじゃ、日本に戻るね』
(佳奈子)「えぇ、元気でね」
(さくら)『いままで、ありがとう!
お世話になりました!』
さくらは佳奈子にお辞儀をして日本に帰るべく空港に向かうのだった。
そして飛行機に乗り、日本に着いたさくら。
そこで一人暮らしを始め荷物整理をしていた。
そのとき……
カタ……コロン
鞄が倒れ、その中からダイヤと水晶が出てきた。
(さくら)『きれい……ダイヤと水晶だよね
佳奈子が言ってたプレゼントってこれだったんだ』
さくらは大事に鞄にしまい、荷物整理を続けた。
そして、さくらは念願のデザイナーに就職を果たした。
だが、現実は上手くいかず……
(上司)「なんど言ったらわかるんだ!
この生地じゃないと言っただろう!」
(さくら)『すみません!』
(上司)「いちからやり直せ!!」
(さくら)『わかりました……』
(同僚)「クスクス( *´艸`)」
なんどやっても、さくらの作った服は評価されず、侮辱される日々。
途方にくれ、気分転換に京都の町を散歩していたときだった……
(さくら)『なんか、不思議なこと起きないかなあ……あっ!』
さくらはある場所にたどり着き、立ち止まる。
(さくら)『本能寺……跡』
その石碑の近くには一人の男性が立っていたのだった。
これが……全ての始まり……
さくらはこの後、戦国時代に飛ばされ
自身の運命を知る余地もなかった……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。