第3話

過去回想
1,103
2021/03/03 11:43
この時代に来る前、
私は生きることに諦めを感じていて
気晴らしに京都の町を散歩していた。


(さくら)『あてもなく散歩するのをいいもんだよね』


仕事場でいじめや暴力を振るわれていた私は何もかも嫌になり、人を信
じることができなくなっていた。
いざとなれば死ぬことも考えていた。


(さくら)『さて、これからどうするかな』


散歩している途中、ある場所にたどり着いた。


(さくら)(本能寺跡……石碑)


ふと、辺りを見回すと時計とにらめっこしている男性がいた。


(さくら)(白衣着てるけど、医者には見えないし、大学生かな?)


数分後……


ポツ……   ポツ……


ザアー……


(さくら)『降ってきちゃった……』


雨は私の服を容赦なく濡らしていく。


ゴロゴロゴロ……


ピカッ!


雷が石碑を直撃する。


(さくら)『嘘でしょ!?石碑が……』


雷が直撃した石碑は上の方が砕けてしまっていた。


(さくら)『天気予報では晴れだったのに……』


その時、空に丸い物体が浮かんでいた。


(?)「!ワームホールが……」


(さくら)『え?ワーム、何?』


(?)「君、早くこっちへ」


手を伸ばす前にさくらはワームホールによってその場から消えてしまった。

プリ小説オーディオドラマ