宮舘side
ガチャ
彼女が帰ってきた音が聞こえたのは
俺がお風呂に入っているときだった
急いで上がってリビングに行くと
ソファでスマホを触っているあなたの姿
『 おかえり 』
あなた「 ただいま 」
『 遅かったね 』
あなた「 仕事長引いちゃって… 」
『 そっか 』
『 お疲れさま 』
あなた「 ん、」
『 連絡入れたけど気づかなかった? 』
あなた「 あー、、」
あなた「 見てなかった、ごめん 」
『 ご飯は? 』
あなた「 食べてきた 」
あなた「 お風呂行ってくる 」
スマホをテーブルに置いたあなたは
俺の顔を見ることもなく脱衣所に消えていった
涼太の作ったご飯食べたいから外食しない!!
いつもそう言ってくれるあなたが珍しい
対応も塩だし疲れてるのかな
そう思ったときだった
ピコン
あなたのスマホがなって表示されたロック画面
見慣れた名前とアイコンに思わず手が止まる
これはつまり、そういうことだ
今まであなたは翔太といたのだろう
あなたと顔を合わせるとなにか言ってしまいそうで
彼女を待つことなくベッドに入った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。