第20話

じゅーはち
8,856
2021/05/30 22:19
さて。

この話はめぐみんには聞かれたら困るので、私は一旦外に出て屋根の上に登った。


そこにポンっと座り込み、携帯を取り出す。


LINE画面を開き、五条さんのアイコンをタップすると、そっと通話ボタンを押した。



すると、ワンコール目で聞き覚えのある声が聞こえてくる。
五条悟
五条悟
もっしもーし!みんな大好き五条さんだよ☆
あなた
もしもし、古宮です。
五条悟
五条悟
うん!知ってる!
あなた
五条さんて、電話とるのだけは早いですよね
五条悟
五条悟
え?!それどういう意味?!
あなた
そのまんまの意味ですぅー
あぁ、落ち着くなぁ

このおどけた感じも悪くない。


でも、このままノっていたら日が昇ってきてしまう。
あなた
…五条さん。話したいことがあります。
五条悟
五条悟
…分かった
どうやら、この一言で伝わったようだった。

これだからこの人は憎めない。
五条悟
五条悟
そっち行った方がいい?それともこっちくる?電話じゃアレでしょ
あなた
はい、アレですね。じゃあ…そっちに行きます。今どこですか?
五条悟
五条悟
今は高専の僕の自室。まあ今から僕が迎えに行くよ。
次の瞬間、すぐ隣に人間の気配がした。

反射で瞬時にそちらを向くと、そこにはさっきまで話していたアホ面がいた(((
五条悟
五条悟
はーいじゃあ捕まってくださーい
私は立ち上がって、彼の腕を掴んだ
五条悟
五条悟
わーおあなたちゃん積極的〜
あなた
五条さんうっさいです。
五条悟
五条悟
ちぇっ
次の瞬間、目の前に拡がっていたのは五条さんの自室だった。


五条さんは私をソファに座らせると、ホットミルクを私の前の机にそっと置いてくれた。
あなた
…ありがとうございます
五条悟
五条悟
んーん、いーのいーの
いつもなら「こんなことできたんですね」とかイジるけど、今日はそんな気分にはなれない。

恐らく、それは五条さんも察しているのだろう


五条さんは向かいのソファに座ると、手に持っていた激甘コーヒーを啜った。

私も、五条さんがいれてくれたホットミルクを堪能する。
五条悟
五条悟
…んで、どーしたの?

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