あなたside
勝利を送り出したあと。
私が寝室へ風磨を、起こしに行くとなんだか風磨の頬が赤い。
私は近くへ行き、風磨のおでこを触った。
これは熱あるな。
私はすぐさま体温計を取りに行き、風磨の脇に挟んだ。
ピピピピ…ピピピピ
やっぱり。
38度。高いな…。
風磨を軽く抱き上げ、リズムよく背中をぽんぽんする。
そんな可愛い顔されたら行かせたくなっちゃうけど…行かせるわけなはいかない…。
風磨は私の膝からひょいっと降り、布団に潜り込んだ。
と言っても、頭隠して尻隠さず状態。笑
ふぅまくーん。
意味無いよー笑
ひょいっと足を引っ張れば、簡単に頭が見えた。
渋々おっけー。笑
風磨は冷えピタが大好きなのです…!
私が風磨のおでこにぺたっと貼ると、
こんなことしてる場合じゃ…笑
早く病院行かないと…
私は風磨を着替えさせ、そそくさと病院に向かった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。