勝利side
風磨を連れて幼稚園に向かった。
風磨を連れて幼稚園内に入る。
すると、すぐに松島先生が気づいてくれた。
風磨と目線を合わせるように、屈んで挨拶してくれた。
今日は泣かないで預けられそう!
教室に目をやると、絵を描いてるしげくんが。
俺と握っている手を離し、スタスタと小走りで教室へ入っていった。
それを見た、しげくんは少し気まずそうに微笑んだ。
あとのことは、松島先生に任せることにした。
車に戻ろうとすると、しげくんままらしき人がこっちに向かってきた。
俺は普段、送り迎えしないから、しげくんままかわからない。
お互い、頭を下げた。
しげくんままはほんとにいい人だ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!