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第14話

最終話
47
2020/08/20 13:43
俺と由紀は、

駆けつけた警察によって保護された



















それからは、

病院に送り込まれるわ、事情聴取されるわで

散々だった











特に事情聴取は面倒だった
当然、全て本当のことを伝えられる訳もなく


何とか誤魔して乗り切った





話によると、

襲ってきた不良グループの連中は

どうやら無事に逮捕されたらしい
奴らは他にも同様の事件を起こしていると見られていて

警察も目を付けていたのだという


だいぶ前から彼らの素行は問題になってたみたいだ


























𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃


ようやく帰してもらえる事になり、

俺と由紀は病院の1階ロビーまで降りてきていた
由紀の母親
由紀の母親
由紀ーッ!
尚也くーん!!
遠くから、よく通る女の人の声がする
貴澄 由紀  (キスミ  ユキ)
貴澄 由紀 (キスミ ユキ)
来てたのか、母さん達
由紀の父親
由紀の父親
ここは病院だぞ、かーさん
大声出しすぎ💦
由紀の母親
由紀の母親
あら💦ごめんなさい!
でも、心配だったから…
俺は2人の相変わらずの様子を見て

ふふっと笑う
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
…ッ!!!
父…さん…?
2人の後ろに父さんの姿が見える
仕事帰りなのか、スーツ姿だった
父さん
父さん
…尚也、
父さん
父さん
思ったより元気そうで良かった))ニコッ
父さんはふわりと笑う
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
…ッ//////
あ…明日も仕事だろ?
いいのかよ、こんなとこ来てて
父さん
父さん
尚也の事が心配だったからな
父さん
父さん
会社に休み取ってきた
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
いいのかよ
父さん
父さん
いいんだよ笑


















𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃
ーーーー

ーーー

ーー
父さん
父さん
じゃあ、帰ろっか
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
うん、
俺と父さんは

由紀達と病院で別れて

車が停めてある駐車場に向かって歩いていく
父さん
父さん
手…だいじょぶか??
父さんは心配そうに俺の方を振り向く







どうやら俺は、アイツらをボコった時に

指の骨にヒビを入れてしまったらしい))泣


今は包帯で手をグルグル巻にされて、

ボクシングのグローブみたいにされている
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
これぐらい心配ねーから//
父さん
父さん
そうか?
父さん
父さん
にしても、お前派手にやったな~~笑
父さんマジでびっくりしたわ~
父さんはヘラりと笑う

(人の気も知らないで…💢イラッ )
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
しょうがねーじゃん!//////、
未来を変えるにはそうするしか無かったんだから!!
父さん
父さん
!?
………………………………………………



…………………………俺

口、滑らせてしまったかも…💧
父さん
父さん
お前…………どういうことなんだ??
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
あ、えっと……//////
父さん
父さん
…………………
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
いやぁ~~…その………/////
父さん
父さん
………………………
父さんは俺の言葉をずっと待ってくれてる



信じてくれないかもだけど、ホントの事なんだ…







言うしかない




それに、父さんには知っていて欲しい…
もうそろそろ、俺らの車を停めてある場所に着きそうだ

周りを確認する

(ここなら、あまり人目につかないはず…)

俺は心を決めた
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
…セト、出てきてくれ
俺は立ち止まってそう言う
父さん
父さん
どうしたんだ?
急に立ち止まっッッ……………!?
セトが物陰からひょっこり顔を覗かせる
セト
セト
尚也……くん…の、お父さん??
耳をピクピクと動かす
父さん
父さん
…耳………
トコトコと歩いてくると父さんの目の前に立つ
セトには、バレたら色々面倒だからといって

隠れて貰っていた
セト
セト
はじめまして!セトだよ✩
しっぽをフリフリしてセトがそう言う
父さん
父さん
ッ、!  
父さん
父さん
…本………物?
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
本物だから、
父さん
父さん
え、耳としっぽ……あるんだけど…
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
だから、本物だって//
父さん
父さん
まじか……………
父さんはセトを見つめて目を丸くさせている
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
父さんに話したい事があるんだ…
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
車乗ろ、人に見られるとまずいから……
父さん
父さん
あぁ、
セト
セト
乗る〜〜っ☆
セトははしゃいでいる

_____バタン、




__________ブオオン_
車が発進する

セトは初めての車に大興奮の様子だった










𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍𓂃◌𓈒𓐍

しばらくすると、ある場所に着いた
セト
セト
うわぁ〜〜っ✩*.゚
お星様綺麗~~
父さん
父さん
だろ〜笑
うわぁ……スゲー……

星めっちゃ見える✨
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
どうしてこんなとこ知ってんだ?
父さん
父さん
昔、…母さんとよくドライブに来てたとこなんだよ))ヘヘッ
セト
セト
デート✨??
父さん
父さん
そーだよ〜
父さんはとても嬉しそうに話していた
景色が綺麗すぎて、俺はじっと見とれてしまう。

(なんだろう……目が離せない… )
父さん
父さん
……で、話ってなんだ?
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
あ💦…えっとね、___
(危ねぇー、忘れるとこだった… )
俺は今まで起こったこと、

全てを父さんに伝えた
セトとの出会いや予言の事、契約の事…………

母さんが俺たちを守ってくれたこと………





父はずっと黙って聞いていてくれた
父さん
父さん
_____そうか…
話し終わると、

父さんはそう言ったきり黙り込んでしまった
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
………?
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
父…さん??
父さん
父さん
尚也…
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
何だよ、


____バッ
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ッ!、  
父さんが俺を抱きしめる
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
なッ//////、なんだよ!
父さん
父さん
………ありがとな、…尚也
父さん
父さん
よく、…頑張ったな………
優しく頭を撫でられる
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ッ!、……………)))グズッ、うっ…
そんなことすんなよ……

せっかく我慢してたのに……
涙が留めなく溢れ出す
父さん
父さん
お前が
生きて居てくれるだけで……))グズッ、
……………………俺は…嬉しいんだよ
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
……俺もだよ……父さんッ
少し冷たい風がふわりと駆け抜けていく

涙の滴がスっと冷やされる
_____ピカッ
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ハッ! 、セト……
セトがふわりと白い光に包まれている
父さん
父さん
……なんだ!?…
セト
セト
もう、……お別れなの
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ま、……待ってよ!
セト
セト
もう時間なの、……………ごめんね……
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
……そんな………
セト
セト
ご飯……とっても美味しかった!
一緒に居れて…セト、とっても楽しかったよ…
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
だったら…ッ!!
セト
セト
私も もっと居たい!!!!
…でも、………そういう決まりなんだよ、…
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ッ、!  
セト
セト
……最期にね、……どうしても会って欲しい人が居るの………
______ピカッ
そう言うと、今度は青い光に包まれる


その青い光はどんどんと形を変えていく
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ッ!?…………なん…で
父さん
父さん
かをり…なのか………!?
セトは青い光に包まれると、母さんの姿になっていた
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
母さん!
何で…
母さんは何も言わずふわりと笑う
すると、青い光と共に少しずつ消え始める
橘 尚也  (タチバナ  ナオヤ)
橘 尚也 (タチバナ ナオヤ)
ッ!、
待ってよ!!母さんッッ
父さん
父さん
かをりッッ!!!
母さんはそれでもどんどん消えていく



























母さん(かをり)
母さん(かをり)
…(強く……生きて………きっと、だいじょぶだから…)……
母さんの懐かしい声が胸の中で優しく響いた
セト
セト
……(ありがとう)……………
セトの声も響いてくる






そうして青い光は消えてしまった
空を見上げると、満天の星空が広がっていた


今日の星空は…

一生、忘れることは出来ないだろう














俺は心に誓う








強く生きると___

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